備蓄米放出は「米価高騰」の根本的解決にならない...政府と国民に求められる「解決策」とは?
RICE CRISIS OF 2025

江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎が描いた刈り入れ時の農村 FINE ART IMAGESーHERITAGE IMAGES/GETTY IMAGES
<一般国民は米価が下がることを願っているが、日本政府には簡単に価格を下げるわけにはいかない事情も。これからコメの価格はどうなるのか?>
昨年から始まったコメ価格高騰が収まる気配を見せない。失言によって辞任した江藤拓氏に代わり、小泉進次郎氏が農林水産大臣に就任。小泉氏は政府が保有する備蓄米を随意契約によって安く売り渡す措置を実施したことで、取りあえず5キロ当たり2000円台という価格で店頭に並べることに成功した。だが、それ以前から販売されていたコメについては、一部を除いて高値が続いている状況だ。
安く手に入っていたコメが一気に2倍に高騰したことで多くの国民が困惑したり、怒りを表明しているが、市場メカニズムの現実を知る人間からすると今回の価格上昇は驚くような話ではなく、十分に予想された事態といえる。実際、筆者は価格高騰が始まった当初から、「コメの価格は今後も下がりにくい状態が続く」「備蓄米を放出しても根本的な対策にはならない」と繰り返し主張してきた。
最初に説明しておくと、今回、コメ価格が上昇した最大の理由は、消費の増大に対して生産量が追い付いていないからである。つまり、需要が供給を上回るという極めてシンプルな図式が価格上昇の原因となっている。資本主義社会において価格というのは、需要と供給を調整する最大のツールであり、コメもその例外ではない。
しかしながら、日本社会においてコメというのは独特な存在であり、市場メカニズムの問題だけでは済まされない面がある。
コメは私たちの主食であると同時に、農家は戦後の自民党政権にとって重要な票田として機能してきた。さらに言えば、コメは江戸時代の幕藩体制の象徴でもあり、日本人はコメに対してある種のアンビバレントな感情を持っている。
本記事ではこうした文化的・歴史的側面も踏まえてコメ問題について議論していくが、その前に、社会に流布しているコメの価格に関する誤解を正しておきたい。
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