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「マシンに甘えた筋肉は使えない」...背中の筋肉細胞の遺伝子に火を点ける「プルアップ」とは何か?

2025年7月19日(土)09時30分
ポール・ウェイド(元囚人・キャリステニクス研究家)
プルアップ

Improvisor-shutterstock

<本物の強さは背中に宿る...。元囚人でキャリステニクス研究の第一人者ポール・ウェイドが語る「プル(引っ張る)」の力>

日本でも定着した「自重トレーニング」。そのきっかけは、2017年に邦訳版が刊行された『プリズナートレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ』(CEメディアハウス)だった...。

元囚人でキャリステニクス研究の第一人者ポール・ウェイドが語る、筋肉について。第7章「ザ・プルアップ/The Pullup」より一部編集・抜粋。


 
◇ ◇ ◇

筋力の離れ業としていつの時代の男もプルアップに魅せられてきた。実際、もっとも古い時代からあるエクササイズがプルアップだろう。古代史の中にも、プルアップにかかわる記述が残っている。

「優れた筋力を手に入れたい戦士やアスリート、民間人の間で、プルアップが人気になっている」と、古い時代の作家たちが書き残しているのだ。

プルアップの起源? それを調べることは不可能だ。このエクササイズは、間違いなく人類以前にさかのぼる。ホモ・サピエンスに進化する前のわたしたちの祖先は、現存するチンパンジーや他の大型類人猿と同じように樹上居住者だったと考えられている。

人類の先駆者にとって、木の枝の上に体を引き上げることは、現代人が足を一歩前に踏み出すのと同じくらい自然なことだった。

わたしたちの背中には祖先が残した解剖学的遺産がいまも残っている。それなのに、平均的なトレーニーが背中の筋肉にほとんど注意を払わないのはなぜだろう?

今日も男たちはベンチプレスや胸をターゲットにしたマシンで体幹を鍛えるだろう。ロウなどの背中を鍛えるマシンはあるものの、それを使う者はまれで、ほとんどが付け足しだ。

こうなる理由の一端は、鏡で背中の筋肉を見るのが難しいからだ。ついついそこを忘れてしまう。文化も関わっていると思う。

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