備蓄米放出は「米価高騰」の根本的解決にならない...政府と国民に求められる「解決策」とは?

RICE CRISIS OF 2025

2025年6月21日(土)11時15分
加谷珪一(経済評論家)

日本の農業は小規模農家が多く、生産性が低いのでコメ農家を大規模化すべきだとの意見も多い。確かにコメ農家を大規模化できれば、国内向けのコメもより効率よく生産できるようになるだろう。

だが、国内農家の大規模化を実現するには、政府による積極的な経済支援が必須となる。なぜなら、日本の農地は極度に細分化されており、そう簡単に集約化できる状況にはないからである。


戦後、GHQ(連合国軍総司令部)が農地改革を実施したことで、地主が所有していた大規模な農地は、無数の農家に細かく再配分された。このため農家の多くが当初から零細規模だった。

だが、いくら面積が小さくても農家にとっては親から受け継いだ土地であるため、そう簡単に手放せるものではない。仮に従事者が高齢で亡くなり、子供が農業を継がなかった場合、その農地は集約化の対象となるが、大規模農家がこうした狭い農地をひとつ購入しても全体からすればごくわずかな面積にすぎない。

加えて、いつ、どこで放出される農地が出てくるのか分からないので、都度、農地を購入していては飛び地ばかりになり生産効率は上がらない。可能な限り近いエリアで大規模農家に土地を集約化させなければ意味がないのだ。

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