コラム

専門家に騙されないためにやるべきこと/take on(対決する)

2017年11月23日(木)12時20分

www.ted.comより

【今週のTED Talk動画】
How to use experts--and when not to
https://www.ted.com/talks/noreena_hertz_how_to_use_experts_and_when_not_to

登壇者:ノリーナ・ヘルツ

情報が溢れているこの現代社会では、さまざまな決断をする際に専門家の意見に頼る節が多い。しかし、このTEDトークで経済学者のノリーナ・ヘルツ氏が指摘するのは、考えずに専門家の意見を信じるのは危険な面もあるということだ。

なぜかというと、前提として、専門家が言うことは常に正しいわけではないから。頭が固くなってしまっていたり、文化や社会に大きく左右されていたりするのも事実だ。所詮人間なので、単に間違えることも多い。また、お金の影響を受けているということも心に留めておくべき事実である。

対策として、私たち市民は自分の独立的な意思決定能力を活かすべきだとヘルツ氏は考えている。意見の違いやディベートを歓迎して受け入れ、専門家が言うことを疑う。そして、専門家以外の人の声にも耳を傾けることを彼女は奨励している。

このTEDトークは、自分が誰を信じるべきか、何を信じるべきかについて考え直すきっかけを与えてくれるだろう。これは2010年のものだが、ここで話されているトピックはその当時に比べ、より大きな課題になったとも言える。

キーフレーズ解説

take on
~と対決する
(動画10:07より)

英語が難しい理由の1つに、句動詞が多いことが挙げられます。辞書で引くと、「責任を引き受ける」から「弟子として取る」まで、「take on」という組み合わせには18もの異なった定義があります。そのため前後から意味を推測して考えるしかないのです。

このTEDトークでは、「~と対決する」や「~と戦う」という意味で使われています。ニュアンスとして、相手がより力のある人や組織であるということを表します。ヘルツ氏は何度も「take experts on」と言っていますが、「take on the experts」と同じ意味で、専門家と対決することを表します。

ここでいくつかこの表現を用いた例を紹介します:

●The politicians were reluctant to take on a Prime Minister who had such high popularity.
(政治家たちは人気の高い首相と対決することに消極的でした)

●Erin Brokovich took on the company that was polluting her town.
(エリン・ブロコビッチは自分の町を汚染していた会社と対決しました)

●The warring tribes united to take on a common enemy.
(争い合っていた部族が共通の敵と戦うために団結しました)

プロフィール

ロッシェル・カップ

Rochelle Kopp 異文化コミュニケ−ション、グローバル人材育成、そして人事管理を専門とする経営コンサルタント。日本の多国籍企業の海外進出や海外企業の日本拠点をサポートするジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社の創立者兼社長。イェ−ル大学歴史学部卒業、シガゴ大学経営大学院修了(MBA)。『シリコンバレーの英語――スタートアップ天国のしくみ』(IBC出版)、『日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?』(クロスメディア・パブリッシング)、『反省しないアメリカ人をあつかう方法34』(アルク)など著書多数。最新刊は『日本企業がシリコンバレーのスピードを身につける方法』(共著、クロスメディア・パブリッシング)。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米政権、ハーバード大を提訴 「入試の人種考慮巡る捜

ワールド

五輪=CAS、「追悼ヘルメット」のウクライナ選手の

ワールド

ウクライナ、中国外相に招待申し入れ ロとの戦闘終結

ワールド

トランプ氏、ゼレンスキー氏に行動要求 和平機会逃す
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    50歳には「まったく見えない」...信じられないレベルの「若見え」な女性の写真にSNS震撼
  • 4
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 5
    川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に─…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    毛沢東への回帰? それとも進化? 終身支配へ突き…
  • 8
    「ドルも弱い」なのになぜ、円安が進む? 「ドル以外…
  • 9
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 10
    「賢明な権威主義」は自由主義に勝る? 自由がない…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 6
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 7
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 8
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story