- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- トランプvsバイデン、それぞれが抱える選挙戦の課題
トランプvsバイデン、それぞれが抱える選挙戦の課題
バイデンの心配な点は何と言っても経済 Kevin Lamarque-REUTERS
<選挙戦が近づいてますますひどくなるトランプの「二枚舌」と、経済、外交はじめ重要項目の政策方針が未だに定まらないバイデン>
秋の米大統領選を前に、夏の選挙戦が本格化しています。例えば、トランプ大統領は7月4日の独立記念日を祝うとして、サウスダコタ州にある、歴代大統領の巨大な彫刻が掘られたラシュモア山を訪れてイベントを行いました。一見すると国の祝賀行事に見えますが、これも選挙運動に他なりません。
現時点では、共和党の地盤である保守州(レッドステート)を中心にコロナ危機が深刻化していることを受けて、大統領の勢いは退潮気味です。ですが、投票日まで4カ月を切ったとはいえ、これからの政局は何が起きるか分かりません。
とりあえず夏の選挙戦について、トランプ陣営とバイデン陣営の課題を比較したいと思います。
まずトランプ陣営ですが、最大の課題は中道票あるいは無党派層にどこまで浸透できるかです。陣営としても、この点は気になっているようで、ここ数週間、大統領は「いつもの二枚舌」を徹底するようになってきました。「二枚舌」というのは、コア支持者向けの「過激な本音」と、中間層にも受け入れられる「常識的な言動」を場所によって使い分けるというスタイルで、前回2016年の選挙で当選して以来、要所要所で見られた姿勢です。
共和党の挙党体制が崩れかねない
例えば、前回の選挙戦では「ヒラリーを獄につなげ(Lock Her Up!)」などという無茶な過激路線を展開していたわけですが、当選を確実にした際の勝利宣言では「国の団結」を訴えて世論に安心感を与えたのでした。では、以降のトランプは常識的な大統領になったのかというと決してそうではなく、定期的に「コア支持層」に向けた「過激トーク」を行ってきたわけです。
この夏の選挙戦ということでは、その2つの顔の乖離が激しくなっているようです。例えば、南部や中西部における感染拡大を受けて、中間層向けには「マスクをするのは良いことだ」などと殊勝なことを言っていましたが、コア支持者向けの演説になると「コロナは99%は無害」などという放言に走っています。
この夏の大きな課題となっている人種差別問題についても、一般の有権者向けの演説では終始「平和的なデモは支持する」と言い続けていますし、大統領令として署名した警察改革案では「不祥事を起こした警官のデータベース登録、首絞め行為などの禁止」を盛り込んだ「意外とマトモな改善提案」もしています。ですが、その一方で、自動車レース「NASCAR」が観客席における「南部連邦旗を禁止」した措置に不満を述べるなどコア支持者向けの過激な発言も止まりません。
とにかく、本音と建前と言いますか、一般向けとコア支持層向けに全く別のメッセージを出し続け、しかもその差がドンドン離れていっているのは危険な兆候です。下手をすると、共和党の挙党態勢が崩れる危険があるからです。
高市早苗新首相と田原総一朗氏との浅からぬ因縁 2025.10.29
国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の「保守性」 2025.10.22
日本の次期首相に絶対的に必要なのは「円を守り抜く信念」 2025.10.15
いよいよ現実のものになった、AIが人間の雇用を奪う時代 2025.10.08
AI就職氷河期が米Z世代を直撃している 2025.10.01
クールジャパン戦略は破綻したのか 2025.09.24
日本の新政権が向き合うべき、安全保障の「ねじれ」というアキレス腱 2025.09.17
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/web系SE・PG/東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅から徒歩2分/東京都
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員
-
外資系フォワーダー「国際物流 総合職/営業/輸出入事務/」
THI Japan株式会社
- 東京都
- 月給30万3,360円~
- 正社員
-
人事・総務事務/「正社員」外資系専門商社 HR業務「在宅週2OK」
マンパワーグループ株式会社
- 東京都
- 年収880万円~
- 正社員
-
生成AI商材/大手外資系「インサイドセールス「SV候補」」/その他コンサルティング系
ブリッジインターナショナル株式会社
- 東京都
- 年収340万円~450万円
- 正社員






