最新記事
SDGs

アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏にも送電開始「驚きの発電法」とは?

Fervo Uses Oil Drilling Technology to Dig Deep for Clean Geothermal Energy

2025年7月15日(火)14時42分
ジェフ・ヤング(環境・サステナビリティー担当)
アメリカ・ユタ州で建設中のファーボ・エナジー(Fervo Energy)の地熱発電施設ケープ・ステーション

ユタ州で建設中のケープ・ステーション JIM URQUHARTーREUTERS

<シェール革命のような発想の転換が地熱発電の分野で起きている──石油大手シェルエナジーも注目する「ファーボ・エナジー」とは?>

アメリカの石油・天然ガス産業が文字どおり「縦から横」へ発想の転換を行ったのは20年ほど前のこと。これが世界のエネルギー事情を大きく変えるきっかけとなった。

水平方向に掘削する技術に、大量の水を高圧噴射してシェール(頁岩)に人工的な割れ目を作る水圧破砕法を組み合わせることで、従来は採掘できなかった石油・天然ガスを利用できるようになったのだ。この「シェール革命」により、アメリカは石油・天然ガス生産の世界トップに躍り出た。


そして今、アメリカの石油産業の中心地、テキサス州ヒューストンに本社を置くファーボ・エナジー(Fervo Energy)が、同じく水平掘削技術と水圧破砕法を用いて、地熱発電の分野で革命を起こそうとしている。

石油・天然ガス生産であれ地熱発電であれ、「地中を掘削するという点で変わりはない──弊社の創業者たちは、そんなひらめきからこの事業を始めた」と、ファーボのセーラ・ジュウィット副社長(戦略担当)は本誌に語った。

従来型の地熱発電では、地中深く掘った穴から熱水や水蒸気を取り出して、その熱エネルギーで発電を行う。地中に高温の岩が存在するのは絶対条件だ。

さらにその岩(高温岩体と言う)に透水性がなければ水と熱が出合うことはなく、水蒸気も生まれないため、地熱発電の条件がそろう場所は限られていた。

展覧会
「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) 鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:カジノ産業に賭けるスリランカ、統合型リゾ

ワールド

米、パレスチナ指導者アッバス議長にビザ発給せず 国

ワールド

トランプ関税の大半違法、米控訴裁が判断 「完全な災

ビジネス

アングル:中国、高齢者市場に活路 「シルバー経済」
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 3
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界がうらやむ国」ノルウェーがハマった落とし穴
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 6
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 7
    「人類初のパンデミック」の謎がついに解明...1500年…
  • 8
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 9
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 10
    トレーニング継続率は7倍に...運動を「サボりたい」…
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 3
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 4
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 5
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 6
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 7
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 8
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 9
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 10
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中