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企業を成長させる最高のマネジメントは「Radical Candor(徹底した率直さ)」
キムには「人を侮辱するほうが、モチベーションが上がる」と信じていたひどい上司がいた。そんな経験があるので、自分がソフトウエアの会社を起業したとき、社員が仕事とお互いを愛せるような環境を作ろうとした。けれども、予期しない失敗をした。
「良い人だけれど、仕事ができない」というタイプの部下に率直にそれを伝えることができず、最終的に解雇するしかなくなったのだ。遠慮して「ズボンのジッパーが開いてますよ」と言ってあげなかったケースだ。
長年の体験でキムが辿り着いた結論は、最良のマネジメント・スタイルが「Radical Candor(徹底した率直さ)」だということだ。つまり、シェリルのような率直さだ。
わかりやすくするために、キムは2つの軸を使って説明している。
縦軸はcare personally(相手のことを個人的に思いやる)で、横軸はchallenge directly(率直に批判する/異議を唱える)だ。
部下を侮辱するキムの昔の男性上司は、相手への思いやりがまったくない、ただの攻撃なので「Obnoxious Aggression:不快な攻撃性」の範疇に入る。
そんな上司になりたくなくて、仕事ができない部下に問題を伝えて指導することができなかった過去のキムは、相手が必要としている批判や提言ができなかった「Ruinous Empathy : ダメージを与える共感」のカテゴリだ。
【参考記事】「なんちゃって」日本食ブームをビジネスチャンスに
ことに職場を破壊するのが「Manipulative Insincerity : 操作的な不誠意」だ。
キムの元同僚のネドは、自分の自信のなさを隠すために、公の場で他人を攻撃的にこき下ろす態度に出た。これは「Obnoxious Aggression:不快な攻撃性」だ。
しかし、キムを含めた同僚たちはネドを止めなかった。後で個人的に問題を指摘して改善を求める者もいなかったので、ネドは学ぶ機会がなく、攻撃性は悪化した。
キムがネドに何も言わなかったのは、「ネドはろくでなし(asshole)だから話しても仕方ない」と最初から見捨てていたからだ。その自分の態度が「Manipulative Insincerity : 操作的な不誠意」なのだとキムは反省する。
「Radical Candor徹底した率直さ」とは、相手のことを思いやりつつ、必要なことを率直に伝えることだ。
簡単なようだが、「Radical Candor」を実際に行うのはなかなか難しい。
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