日本では有名人は「神様」なのか?...ミーハーな行動「一緒に写真を撮ってもいいですか」がジョージアでは通じなかった歴史的背景
ミーハーな行動とは分かりつつも、その超有名俳優との出会いのチャンスを逃すまいと、「一緒に写真を撮ってもいいですか?」とお願いした。すると、その俳優は「外国人なのに、ジョージア語がうまいね」と言って、快く応じてくれた。
どうやらそんなことをお願いするのは外国人だけであり、写真を一緒に撮ってほしいとジョージア人に頼まれることは、まずないようだ。
なぜ、ジョージア人は有名人と遭遇しても騒がないのか? それは12世紀頃から「人間みな平等」の思想が根付いていたことにあると考えている。
それによると人は「みな神の子」であり平等である。すなわち精神、あるいは内面でこそ、その人の価値を測るべきだというキリスト教的な考え方に基づく。従って、人は有名かどうかでは判断されない。
たまたまその人が有名なのであって、それが優れた人間であるということとはイコールではない。そういった感覚がジョージアでは共有されているのだ。
「出る杭(くい)打たれる」ではないが、日本では自分だけがほかの人よりも目立つことはよしとされない。だからこそ、目立つ人間は「選ばれし者」として、脚光を浴びてきたという逆説もあるのではないだろうか。
世界でも珍しい「日本の水泳授業」、消滅の危機にあるがなくさないでほしい 2025.08.31
イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは 2025.08.07
韓国スタートアップが日本へ続々進出... 官民挙げて商機を狙う背景は 2025.07.29
参政党の「日本人ファースト」は日本第一党の「日本第一主義」と同じに思える 2025.07.18
日本は戦争で荒廃したイランの後に続くのか 2025.07.16