コラム

アメリカ人が日本で、ちょっと「政治的な」近所付き合い

2020年11月18日(水)12時15分
トニー・ラズロ

筆者の親戚には実にかなりの数の共和党支持者がおり、彼らとはざっくばらんに深い話はできない。数年前、共和党の牙城であるアラバマ州に住む祖母に、夕ご飯の席で「いい人がいれば民主党でも入れる?」と聞いてみたときの祖母の表情と無言の回答は忘れられない。「その話はよしなさい」。200年たっても共和党を離れる日は来ないことが伝わってきた。

運よく日本には、とてつもなく困った政治家はまだ登場していない。でも、イタリアのベルルスコーニ、ハンガリーのオルバン、そしてアメリカのトランプの次は、そのうちここ日本で現れるかもしれない。そうなったら日本国民は果たしてその人物をしっかり見つめ、合理的な決断をするだろうか。それとも「世間に理解されようがされまいが、墓穴を掘るのも、自分の首を自分で絞めるのも自分の勝手だ」と、世界を驚かせるとんでもない選択をするのか。

身内との会話で、困ったポピュリズムの話題に触れられなくなっている在日アメリカ人は多いと聞く。幸い日本なら、それができる。僕のようにすぐ近所に思慮に富んだいい相手がいるなら、という話だが。

NW_Tony_Laszlo.jpgトニー・ラズロ
TONY LÁSZLÓ
1960年、米ニュージャージー州生まれ。1985年から日本を拠点にジャーナリスト、講師として活動。コミックエッセー『ダーリンは外国人』(小栗左多里&トニー・ラズロ)の主人公。

<2020年11月24日号掲載>

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