日本の「地方」にコストコが次々と出店する訳...かつて大型スーパー出店に猛反発した地方部で何が起きている?
JIM YOUNGーREUTERS
<近隣からも多数の客を呼び込む力を持つコストコだが、急激な人口減少に悩む地方経済を救う効果は期待できるのか?>
全国の自治体で「コストコ」を誘致する動きが活発になっている。こうしたハコモノをテコにした地域おこしは、昭和の時代から連綿と続いてきたものの、あまりうまくいっているとは言えない。今回も単なる出店ブームに終わらないよう工夫が必要である。
コストコはアメリカ企業であるコストコ・ホールセールが運営する会員制の倉庫型小売店である。約5000円の年会費を払った人だけが入店できるシステムで、広い店内には商品がうずたかく積まれている。大量の商品を安く購入するアメリカ流ショッピングが楽しめる、日本では数少ない小売店といえるだろう。
会員制であるため、コストコ利用者のロイヤルティーは高く、遠方の店舗でもわざわざ買い物に行く人が多い。このためコストコが出店すると、当該地域の住民のみならず、近隣から多数の顧客が押し寄せてくる。
地方は急激な人口減少で商圏消滅の危機に瀕している。大量の顧客を動員できるコストコを誘致することで、地域の地盤沈下を何とか防ぎたいとの狙いがあると思われる。コロナ禍以降、千葉県木更津市、熊本県御船町など各地で出店が相次いでおり、群馬県では前橋市に続いて明和町に県内2店舗目がオープンした。今年後半から来年にかけても各地で出店が予定されている状況だ。
地域の商店はもはや消滅
昭和の時代には、大型店舗が出店を表明すると地元が猛反発して頓挫するという光景がよく見られた。かつての日本には地域の商店街を守るため、大規模小売店舗法(いわゆる大店法)という法律があり、大型店舗の出店は厳しく規制されてきた。
当初、国内のスーパー大手は米ウォルマートのような大型店舗を活用した事業展開を思い描いていたが、規制によってそれがかなわず、法の網をかいくぐる形で、小規模店舗を多数出店するコンビニ事業に活路を見いださざるを得なかった。
結果的にコンビニは大成功したが、地域の商店街はスーパーではなくコンビニに駆逐されてしまい、しかもコンビニは運営コストが高いため安値販売ができず(コンビニは原則として定価販売だった)、消費者も高額な買い物を強いられた。今になって自治体が積極的に外資系の大型店舗を誘致しているのは、守るべき商店がもはや消滅してしまったからにほかならない。
為替は先が読みにくい?「ドル以外」に目を向けるとはっきり分かる、円安の行方 2025.10.23
小泉氏も高市氏も「大差なし」なのは、なぜ? 異例の総裁選に表れた「自民党の限界」 2025.10.02
-
外資金融機関での施設警備/社会保険完備/経験スタッフ/高収入/経験者OK/交通費規定支給
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 月給35万円~37万円
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備スタッフ年収472万可能/稼げる仕事/賞与あり/簡単な作業/賞与支給/未経験者
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 年収442万4,000円~472万円
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備員/経験者OK/警備経験/賞与あり/交通費規定支給/経験不問
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 月給35万円~37万円
- 正社員
-
外資金融機関での施設警備年収472万可能/稼げる仕事/簡単な作業/資格不問/経験スタッフ/未経験
株式会社G4S Secure Solutions Japan
- 東京都
- 年収442万4,000円~472万円
- 正社員






