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多様性重視の英労働党政権が白すぎる

「マイノリティーのために戦う」労働党政権の初閣議では白人の閣僚がずらり(7月6日、ロンドン) CHRIS EADES―REUTERS
<14年ぶりに返り咲いた労働党政権は、あんなに人種やマイノリティーの問題を重視するのに近年例のないほど白人だらけ。おまけに比較的好調な英経済をひたすらこき下ろしている>
イギリスの労働党政権を直接体験するのは、僕にとって興味深い。僕は(労働党の)ブレアとブラウンの政権時代(1997~2010年)には国外に住んでいたし、その前の労働党政権時代は1979年の総選挙前までで、その年は僕はまだ9歳だった(当時、人々が「マギー」ことマーガレット・サッチャーをそれほど好きそうでもないのに、それでも彼女の党に投票すると言っているので、つまり労働党のほうが不人気だったのだろう、というのをなんとなく覚えている)。
今回の労働党政権で僕が最初に注目したのは、僕にとってはそれほど重要ではないが、労働党の政治信条にとっては明らかに重要であるはずのこと――閣僚メンバーが非常に「白い」のだ。
僕は人の肌の色よりも、その人の性格や能力、(政治家の場合は)政策のほうがはるかに興味がある。でも「多様性」はイギリスの左派の中心的原則であり、イギリス社会の至る所でもそんな雰囲気になっている。例えばテレビ番組で「有色人種」やその他のマイノリティーの出演者が少なければ、怒りと非難を浴びるだろう。
ところが労働党のウェブサイトで見たところ、党幹部に居並ぶのは22人の白人、1人の黒人、2人のアジア人(インド系とパキスタン系)という面々。これは、イギリス史上で最も人種的に多様な内閣だった、退陣前の保守党政権とは対照的だ。
リズ・トラス首相在任時の短い期間中も、首相以外のトップ3つの役職(財務相、内相、外相)は非白人だった。トラスの後継を務めたリシ・スナク首相はヒンドゥー教徒のインド系だった。そして今、彼の後任として保守党党首の座を狙う候補6人のうち3人が非白人だ。
抑圧された人々のために戦っているから問題なし?
でも、それは昔ながらのナンセンスに逆戻りのように思える。つまり、黒人・その他マイノリティーでありながら右派であるのは「れっきとした」黒人・その他マイノリティーではない、なぜなら同じバックグラウンドの仲間が当然考えていること(人種差別は今のイギリスで深刻な問題になっている、とか、「白人の特権」を終わりにしなければならない、とか)を「承認済み」の政治的立場として受け入れようとしないから、というわけだ。一方で、労働党は抑圧された人々のために善戦しているのだから、ほぼ白人で埋まった労働党政権は別に問題ではない、と。
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