コラム

野党・新聞・ワイドショー、菅総理の空手に物申す!?(一応、ジョークです)

2020年11月18日(水)12時10分

ILLUSTRATION BY AYAKO OCHI FOR NEWSWEEK JAPAN

<メディアが権力を監視、批判するのは当然のこと。だからといって、政権のやることなすこと全てに反対するのはジャーナリズムというよりも、もはや...>

【空手】
菅義偉新総理が、自身の長所を広く知ってもらおうと思い、特技である空手の「型」を記者団に披露した。

翌日、新聞の1面にはこう書かれていた。

「新総理がメディアを暴力的に威嚇」

テレビのコメンテーターはこう言った。

「新総理が一人で空手。党内外で孤立の様子」

野党の党首はこう主張した。

「新総理が柔道を差別」

◇ ◇ ◇

新聞などのメディアが政権を厳しく監視、批判するのは当然のこと。しっかりとやってもらわねば困る。

だからといって、政権のやることなすこと全てに反対するようでは、ジャーナリズムというよりも、もはや筋の悪い政治運動だ。新聞の第一の仕事は「政権批判」ではなく、事実を正確に伝えることのはず。そして大事なのは「是々非々」であること。「反対ありき」では、短絡な反権力思想の域を出ない。しかも、日本の左派系新聞の場合、実は「反権力」ですらない。ただの「反自民」である。

それにしても、テレビのワイドショーというのは、一体どういう存在なのだろうか。コロナ禍においてその本性があぶり出された感はあるが、伝える内容には誤報も少なくなく、総じて「報道」とは言い難い。「ショー」を名乗ってはいるものの、娯楽やエンターテインメントとしても成立していない。

一部のタレントは「にわか政権批判」に乗り出しているが、付け焼き刃のごとき浅はかなご主張は、多方面から批判を受ける事態に。付け焼き刃は剝がれやすし。

一つ問いたい。彼らはなぜ中国や北朝鮮の人権侵害にはあまり声を上げないのか。民主的な選挙で国民の信任を得ている日本の政権を「独裁」と糾弾し、正真正銘の独裁国家には「沈黙」「及び腰」では、どうにも道理が通らない。

「なんでも反対」の人たち

確かに与党も頼りない。もっと凛と襟を正して「シャン」としていただきたい。しかし、それでは肝心の野党は一体どこで何をしているのか。合流新党なるものがいつの間にか発足したらしいが、党名も顔触れも相変わらず。建設的な提言よりも、罵声に揚げ足取りに空念仏では、まるで出来の悪い紙芝居。墜落寸前、低空飛行の支持率では、二大政党制など夢のまた夢。

プロフィール
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

プーチン大統領、トランプ氏にクリスマスメッセージ=

ワールド

ローマ教皇レオ14世、初のクリスマス説教 ガザの惨

ワールド

中国、米が中印関係改善を妨害と非難

ワールド

中国、TikTok売却でバランスの取れた解決策望む
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 7
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 10
    【銘柄】「Switch 2」好調の任天堂にまさかの暗雲...…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 5
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 6
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 7
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 8
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 9
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 10
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story