最新記事
ベネズエラ

衛星画像で見る「消し炭」の軍事施設...ベネズエラでの米軍「斬首作戦」の全貌

Before and After Satellite Photos Show Impact of US Strikes on Venezuela

2026年1月5日(月)17時45分
ピーター・エイトケン
米軍に攻撃された後のベネズエラ

ベネズエラへの攻撃は世界中の度肝を抜いた Javier Campos/dpa-REUTERS

<軍の警備ゲートを「消去」...マドゥロ大統領を米軍が電光石火で拘束した作戦が宇宙から捉えられていた>

米衛星写真大手のバントールは、米軍により攻撃を受けたベネズエラの軍事施設の被害状況を示す、劇的な「ビフォー・アフター」の衛星画像を公開した。

【動画】軍事施設が消し炭に...衛星写真が捉えた米軍の攻撃の苛烈さ

衛星画像はベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領がアメリカの拘束下に置かれた1月3日と、攻撃前の12月22日に撮影されたもの。


米軍は1月2日の夜間にベネズエラへの攻撃を実施。マドゥロを拘束してアメリカ本土へ連行し、麻薬テロに関する罪で裁判にかける作戦を展開した。

米軍は首都カラカスにある軍事施設フエルテ・ティウナ内の軍装備や建物などを攻撃。ベネズエラ最大の軍事施設である同施設にはマドゥロも居住していた。

米軍の作戦では施設と通じる警備ゲートの建物も狙われ、マドゥロの拘束に介入し得る地上部隊の展開を困難にさせる効果もあった。

トランプ政権は作戦計画の開始時期を明確にしていないが、ロイター通信が関係者を引用した情報によると、2025年8月に小規模なCIAチームをベネズエラに派遣し、マドゥロの生活パターンの把握に努めていたという。

また、CIAはマドゥロの付近に工作員を配置しており、正確な位置情報を提供できたという。その間、米陸軍のデルタフォースはマドゥロの隠れ家を忠実に再現した模型で訓練を実施していた。

こうした裏付けや準備に基づいて衛星画像に見られる空爆や拘束作戦が行われたものとみられる。

トランプ政権は、この作戦でアメリカ側に死者は出ていないと強調した。ただし、マドゥロの居住区に降下したヘリコプターが攻撃を受けた際、一部の兵士が負傷したと認めている。

トランプは、マドゥロが「安全な場所」へ逃れようとしていたと述べ、「彼はドアにたどり着くことすらできなかった」と鼻高々だった。

現在、マドゥロとその妻シリア・フローレスはニューヨークで拘束されている。麻薬テロ関連の裁判を前に、1月5日に予定されている法廷への出廷を控えている。

【関連記事】
【動画】軍事施設が消し炭に...衛星写真が捉えた米軍の攻撃の苛烈さ
【実際の投稿】ベネズエラ攻撃についてのトランプ大統領のSNS投稿
【緊迫映像】ベネズエラ首都で爆発や煙、基地近くで停電も発生

事件
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

経常収支12月は7288億円の黒字、2025年黒字

ビジネス

シンガポールの銀行DBS、第4四半期純利益は予想下

ワールド

ロシア軍高官銃撃、容疑者1人ドバイで拘束 共犯の2

ワールド

日経平均が史上最高値、自民大勝で高市トレード再開 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日本をどうしたいのか
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 5
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 6
    背中を制する者が身体を制する...関節と腱を壊さない…
  • 7
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 8
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 9
    心停止の8割は自宅で起きている──ドラマが広める危険…
  • 10
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中