- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 参院選から見える日本の民主主義の3つの危機
参院選から見える日本の民主主義の3つの危機
2つ目は裏返し効果の問題です。安倍政権は、保守層に支持されているからこそ、令和の元号を1カ月前倒しで発表できたし、結果は潰されましたが朴槿恵(パク・クネ)政権との日韓合意もできたわけです。また真珠湾での献花も批判を浴びませんでした。ですが、こうした政策は左派的な性格の政権であったら、保守派が頑強に抵抗して立ち往生した可能性があります。
つまり右派に支持された政権の方が中道左派的な政策を安定的に行えるという「裏返し効果」が生まれたのです。政治は生き物なので、そうなる理屈は分かるのですが、民意の反映ということでは明らかにねじれています。これも現代ならではの、民主主義の機能不全の一種だと思うのです。
3つ目は統治能力の問題です。間接民主制の日本の場合は、総理の一歩手前までは、党内政治だけで登りつめることができますが、総理になった途端に国民との直接のコミュニケーションの場に「引きずり出され」てしまいます。また、最終的な決断を孤独に下さねばならないことも多くあります。そこで無能と思われれば、政権は瓦解します。
それでは政界として、あるいは国として、統治能力のある人材をどうやって育てていくのか、これは大きな問題だと思います。この問題に関しては、野党の人材難だけでなく、与党にも突きつけられています。「ポスト安倍」に関して、そろそろ真剣に考える時期ではないかと思われるからです。
【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>
アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性 2025.11.19
マムダニ新NY市長の左派政策、日本への影響は? 2025.11.12
NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショックの行方は? 2025.11.05
高市早苗新首相と田原総一朗氏との浅からぬ因縁 2025.10.29
国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の「保守性」 2025.10.22
日本の次期首相に絶対的に必要なのは「円を守り抜く信念」 2025.10.15
いよいよ現実のものになった、AIが人間の雇用を奪う時代 2025.10.08
-
外資系不動産賃貸仲介急募/英語スキル/日比谷ミッドタウンで勤務/稼げる環境充実した休暇体制/経験者積極採用です
H2 Group株式会社
- 東京都
- 月給23万円
- 正社員
-
「大手外資食品企業」Strategic Product Management
カーギルジャパン合同会社
- 東京都
- 年収900万円~1,100万円
- 正社員
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/東京メトロ日比谷線虎ノ門ヒルズ駅から徒歩2分/web系SE・PG/東京都
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員
-
事務 服装自由/土日祝休み 大手外資系アパレルメーカーの事務
株式会社Shigolabo
- 東京都
- 月給24万円~30万円
- 正社員






