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極右「ドイツのための選択肢」が地方選で「歴史的」勝利...東西の分断はドイツに何をもたらすのか?
英紙ガーディアン(9月1日)は「極右AfDの成功が示す東西ドイツの分断」というフィリップ・オルターマン欧州文化担当編集者の分析を掲載した。「旧東独地域の有権者は自らの政治的アイデンティティーを主張している」(オルターマン氏)
旧東独と旧西独はますます離れている
「1989年11月にベルリンの壁が崩壊した後、かつての西ドイツ首相ヴィリー・ブラントは統一によって『共に属するものが共に成長する』と予言した。その有機的な癒し(筆者注:自然で無理のない統合)のイメージは35年経った今、なんと楽観的に聞こえるだろう」(同)
今回の歴史的な選挙結果は旧東独と旧西独がますます離れていくドイツの姿を描き出しているという。来年のドイツ連邦議会選に向けた世論調査でAfDの支持率は19%で、CDU/CSUの31%に次ぐ2位。AfDの支持者は旧東独地域に大きく偏っている。
首都ベルリンを囲むブランデンブルク州でも9月22日に州議会選が行われる。直近の世論調査ではAfDが24%と、連邦政府与党の社会民主党(SPD)の20%を引き離す。AfDの台頭は所得・雇用・生活水準における固定化した格差が原因なのか。
東独出身者が抱く社会的、政治的な喪失感の裏返し
この2年間、テスラやインテルなどのグローバル企業が東独地域に工場をつくったため、東部の州の経済は西部の州よりも急速に成長していると前出のオルターマン氏は指摘する。
東独出身の社会学者シュテフェン・マウ氏は近著『不平等な統一』で、再統一により東独はやがて西独に同化するという前提に異議を唱える。それは経済のグローバル化によって中国やロシアはやがて米欧の自由と民主主義のシステムに融合するという誤った前提とパラレルを成す。
再統一後も旧東独のメンタリティーやアイデンティティーは旧西独とは異なるままだとマウ氏は指摘する。
こうした文化や伝統の違いを上手く汲み取ったAfDは旧東独で成功を収めている。AfDの台頭は東独出身者が抱いている社会的、政治的な喪失感の裏返しでもあるのだ。

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