最新記事
レストラン

吉野家がぶちあげた「ラーメンで世界一」は茨の道だが勝機あり...一風堂でも日高屋でもない、戦略をマネすべき「有名飲食チェーン」とは?

2025年7月2日(水)12時05分
鈴木貴博(経済評論家・百年コンサルティング株式会社チーフエコノミスト)*DIAMOND Onlineからの転載
吉野家が「ラーメンで世界一」

TerraPixels -shutterstock-

<牛丼の吉野家がラーメンで世界一を目指す――。餅は餅屋という言葉があるが、新規参入が多いレッドオーシャンのラーメン市場において、果たして牛丼を主力事業としてきた吉野家に勝機はあるのか>

「吉野家がラーメンで世界一になる可能性」と「吉野家がとるべき戦略」について解説します。どうやら、海外展開に成功している「一風堂」の戦略は模倣できなさそうです。代わりに、ある飲食チェーンの戦略が成否のポイントになると言います。(百年コンサルティングチーフエコノミスト 鈴木貴博)

血みどろのレッドオーシャン市場!吉野家「ラーメンで世界一」は無謀か

5月19日、牛丼チェーンを展開する吉野家ホールディングス(HD)が中期経営計画を発表。その中で示された「ラーメンを第三の柱に育て、10年後に提供食数で世界ナンバーワン」になるための戦略方針が話題を呼んでいます。

吉野家HDは、折からのコメ不足、コメ価格高騰のあおりで、主力事業の牛丼も値上げに踏み切らざるをえない苦しい経営環境に追い込まれています。主力業態はこれまで牛丼の「吉野家」と「はなまるうどん」の2本柱でした。そこで今回、ラーメンを第三の柱に育てたいというのが吉野家の野望です。


  この野望、経営戦略の観点で見るとなかなか興味深いのです。なぜなら難易度は高いけれどもやり方はあるからです。

ラーメン世界一をめぐる競争環境はどうなっているのか?そして吉野家が世界のトップにたどり着く方法は何なのか?独自に解説してみたいと思います。

対談
為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 セカンドキャリアの前に「考えるべき」こととは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

台湾で空襲訓練、中国ミサイル攻撃を想定 台北など一

ワールド

中国、フェンタニル密売人に近く死刑判決も=トランプ

ビジネス

ABB、第2四半期の受注が過去最高、AIデータセン

ビジネス

クシュタール、セブン&アイへの買収提案撤回 「真摯
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 5
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 6
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 7
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 1
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 10
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 6
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中