米連邦最高裁が6月30日、トランプ政権による出生地主義の撤廃を退けたことで、トランプ大統領と共和党の間で、おなじみの人種差別的な扇動論が再び勢いづいている。中国人によるいわゆる「出産旅行」は、中国政府が米国内に工作員を送り込むための国家的な計画だという主張だ。

実際に出産旅行ビジネスは存在する。だが、その規模は批判派が言うほど大きくない。

出産旅行に関する公式統計は存在しない。だがピークだった2015年でも、全米の出生数に占める割合は0.3%未満と推計されている。近年、アメリカの出産旅行は年約7000~9000件とみられるが、その圧倒的多数はメキシコを中心とするヒスパニック系によるものだ。

このうち、非居住者である中国人母のアメリカでの出産は年間数百件程度。これとは別に、留学生を中心とする長期滞在ビザ保持者の中国人女性が数年間アメリカで暮らす間に出産するケースもある。

アメリカでは毎年、中国生まれの母親から約2万7000人の子供が生まれているが、母親の大半は市民権か永住権の保持者だ。

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