BRICS、保証基金設立発表へ 加盟国への投資促進=関係筋

7月3日、新興国グループ「BRICS」は加盟国における投資促進に向け、新開発銀行(NDB)が支援する新たな保証基金を発表する見通し。写真は上海のNDB本部で2023年7月撮影(2025年 ロイター/Aly Song)
[ブラジリア 3日 ロイター] - 新興国グループ「BRICS」は加盟国における投資促進に向け、新開発銀行(NDB)が支援する新たな保証基金を発表する見通し。事情に詳しい関係者2人がロイターに明らかにした。
世界銀行グループの多数国間投資保証機関(MIGA)をモデルとした構想で、米経済政策を巡る不確実性の中で世界的な投資のシフトに対応する狙いがあるという。
関係者によると、ブラジルは同国がBRICS議長国を務める期間の金融アジェンダの柱として同基金を位置づけており、リオデジャネイロで来週開くBRICS首脳会議の共同声明でも言及する見通し。
関係者の1人によると、NDB内で検討されてきたBRICS多国間保証(BMG)メカニズムは加盟国の実務者レベルで承認を受けており、各国財務相の承認待ちという。
加盟国による追加出資は現段階で不要で、既存のNDB資金を新興国のプロジェクトに振り向けることを目指す。
基金の規模は不明だが、当局者はNDBが保証する1ドル当たり5─10ドルの民間資本が事前承認済みプロジェクトに投入されると予想している。
基金設立のための技術的な準備は年内に完了予定で、来年にパイロットプロジェクトが保証を受ける道が開かれる。