コラム

「消費減税」は本当に実現できる? 野党各党が主張する政策とは......財源示す「責任政党化」が進む

2025年05月22日(木)17時29分

国民民主も維新も期間限定の政策

もともと同党の野田佳彦代表は財源なき減税に消極的な立場の政治家であり、減税を強く求める党内とのバランスを考え、こうした形に落ち着いたものと思われる。

国民民主党は時限的措置として一律5%への消費減税を、日本維新の会は2年間に限定して食料品の税率をゼロにすると主張している。国民民主は財源として赤字国債、維新の会は税収増加分を充てるとしている。しかしながら、いずれも期間限定の政策であり、恒久財源に踏み込めていないという点で大差はない。

一方、共産党は消費税廃止を目指すとしつつ、緊急対策として一律5%への減税を主張しており、財源については法人増税などで対応するとしており、取りあえず財源の見通しを立てた上での政策となっている。れいわ新選組も消費税廃止を主張しており、法人税の累進化や国債発行などを財源として想定している。


自民党が消費減税に消極的なのはそのとおりだが、立憲民主、国民民主、維新の会も、恒久財源という点において自民党とそれほど大きな違いがあるわけではない。

かつての時代であれば、国債を大量発行して消費減税を実施するという主張はそれなりに説得力を持っていたかもしれないが、日本の財政が極めて深刻な状況になっていることは多くの国民が理解している。野党側の主張にもこうした国民意識が反映されているとみていいだろう。

プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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