日鉄の「USスチール買収」は結局、成功だったのか? 完全子会社化、最終的な「勝者」は誰か

ISSEI KATO-REUTERS
<保守化した世論に押された米政府の反対で一時は頓挫したかに見えたUSスチールの完全買収を何とか達成した日本製鉄だが、本当に期待した効果は得られるのか?>
アメリカの政界が反対を表明するなか、日本製鉄がアメリカの鉄鋼大手、USスチールを完全子会社化した。トランプ政権は買収を承認したものの、アメリカ政府が重要決定事項に拒否権を発揮できるスキームとなっており、日本側が同社をコントロールできないという根本的なリスクを抱えている。
日本製鉄は事業縮小が続き、成長の見通しが立たない日本市場から脱却するため、USスチールの完全買収を目指してきた。鉄鋼は重量物であるため輸送に不向きであり、基本的に生産した地域、あるいは近隣で販売するという、いわゆる「地産地消」が標準となっている。
日本の鉄鋼需要は縮小が続き、国内の粗鋼生産量は3年連続でマイナスを記録するなど壊滅状態となっている。日鉄も高炉の休止を次々と進め、5年間で生産体制を2割も減らした。このままでは事業規模が小さくなるばかりであり、成長が続くアメリカ企業の買収という形で、事実上、日本からの脱出を図る戦略を進めてきた。
ここに立ちはだかったのが保守化したアメリカの世論である。USスチールの買収に対してはジョー・バイデン前大統領が反対を表明し、トランプ政権もその方針を継続。一時は買収そのものが頓挫したかにみえた。
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