- HOME
- コラム
- Edge of Europe
- イギリスは北アイルランドに特に未練なし......…
イギリスは北アイルランドに特に未練なし......日本人の知らない北アイルランドの真実
北アイルランドはイギリスの領土の一部だから、英本土の人々は何としてもこれを維持することを望んでいるのだろうと思われているかもしれない。だがほとんどの人は北アイルランドに強いつながりを感じているわけではなく、むしろ厄介な存在だが自国の一部なだけに無視して荒れたまま放っておくこともできない、という感覚のほうが強い。
公平を期すために言うと、多くの人々は混乱の主な原因はイギリスの過去の過ちの数々にあると薄々気付いているから、現在のイギリスは問題に対処せねばならない「歴史的責任」があるのだ。
テロ組織IRA(アイルランド共和軍)が北アイルランドとの再統一を目指して爆弾テロを繰り広げていた頃、イギリス本土の人々の間では、手放したほうが楽になるからと言って北アイルランドのユニオニストたちを見捨てるわけにはいかない、という明確な感覚があった。
だがその後25年間の不完全ながらも平和と言える期間が続いた今となっては、北アイルランドのナショナリズム(アイルランド共和国への再統合を望む思想)に対する激しい敵意は薄らいでいる。そのナショナリズムはテロ活動のさなかには嫌悪されたが、今は正当な政治活動として受け入れられている。
奇妙な権力分担システム
もう1つ指摘したいのは、北アイルランド自治政府首相と自治政府副首相が同等の地位にあるという権力分担の仕組みの奇妙さだ。常識外れではあるが、互いに相手の方が上の地位だなどとは考えずに2つのコミュニティー双方が舵取りをするためのシステムだ。
これまでは常に、ユニオニスト(プロテスタントとも言える)が首相で、ナショナリスト(カトリック)が副首相を務めてきた。今回はそれが逆になり、ナショナリストのシン・フェイン党からミシェル・オニールが首相に就任した。だがこれは、歴史的大転換というより、象徴的な変化という意味合いが強い。
英首相邸への放火はロシアの危険な新局面? いや、「原点回帰」だ 2025.06.04
僕とクソダサいマイカップの抱腹絶倒で数奇な運命 2025.05.31
選挙前だけ大衆受けを狙い、当選後は本性を現す...わけではなかったスターマー英首相 2025.05.20
改めて問い直す「ヨーロッパ」とは何か...いま浮上する「本当の問題」とは? 2025.05.08
「欧州のリーダー」として再浮上? イギリスが存在感を取り戻す理由 2025.05.05
「生物学的女性が、女性である」が画期的判決になってしまう時代 2025.05.02
-
外資系メーカー営業「正社員/土日祝休み/年間休日125日」グローバル環境で活躍
株式会社エルスコンサルティング東京本社
- 東京都
- 月給26万5,000円~30万円
- 正社員
-
外資系メーカー営業「正社員/土日祝休み/年間休日125日」グローバル環境で活躍
株式会社ツミキ
- 東京都
- 月給26万5,000円~30万円
- 正社員
-
外資系メーカー営業「正社員/土日祝休み/年間休日125日」グローバル環境で活躍
株式会社ELM
- 東京都
- 月給26万5,000円~30万円
- 正社員
-
外資系メーカー営業「正社員/土日祝休み/年間休日125日」グローバル環境で活躍
合同会社Creer
- 東京都
- 月給26万5,000円~30万円
- 正社員