コラム

【独自調査】全国の最新人気マンションが判明。第1位はあの場所で 瞬間蒸発 した

2022年12月07日(水)17時31分

オフィシャルサイトでは全データを公開しているが、データ量が多いため、ここでは人気指数の高さで全国ベスト10の物件名・人気指数を以下の表にまとめた。

sakurai20221206201802.jpg
「全国新築マンション人気指数第3回」より抽出。人気指数「1」以上が選定基準となるなか、10位以内は驚異的な数値となっている。上記表は、物件名と人気指数など最小限の抜粋版となる。

これまでの調査実績から、「人気指数」が5を超えると短期間に完売する可能性が高いと分かっている。実際、1位のザ・パークハウス広尾のほか、4位のザ・パークハウス自由が丘フロントが集計後に全戸完売となってしまった。

販売前のマンション人気が分かる指数も

それほど人気が高いマンションならば完売する前に知っておきたかった、という声に応えるため、2015年からは販売センターを開く前、サイト上の告知しかない時点のマンションを対象に「事前(販売開始前)人気指数」も公表している。

事前人気指数は資料請求数と販売戸数で算出するもので、指数「2」以上が人気物件の目安となる。

調査の結果、今回は全国で23物件が事前の高人気マンションと認定され、その表もオフィシャルサイトで公開している。

事前人気指数で最高値となったのはパークホームズ西小山(東京都品川区)で、事前人気指数は驚異的な「48.3」。第2位は、パークホームズ文京本駒込(東京都文京区)で、事前人気指数「32.7」。第3位は、パークタワー東中野グランドエア(東京都中野区)で、事前人気指数「17.6」となった。

首都圏以外では、大阪市内のローレルコート上本町五丁目(事前人気指数12.9)やプレミスト北谷アラハビーチThe TERRACE(同6.9)などが注目物件となる。

沖縄のプレミスト北谷アラハビーチThe TERRACEは、昨年北谷で販売されたプレミスト北谷 アラハビーチレジデンスの近くに建設され、事業主も同じ大和ハウス工業。北谷アラハビーチエリアのプレミスト物件第2弾と位置づけられる。

sakurai20221206201803.jpg
昨年、平均坪単価が300万円でも勢いよく売れたプレミスト北谷 アラハビーチレジデンスの建設地。2021年10月に筆者撮影

じつは昨年販売されたプレミスト北谷 アラハビーチレジデンスは、びっくりするくらい高額だった。北谷(ちゃたん)は那覇から車で1時間近くかかるのに、その販売価格は平均坪単価が300万円に達した。最高額住戸は約130平米で1億7000万円超!にもかかわらず短期間で完売したため、沖縄県民を驚かせたものである。

購入者は主に県外の富裕層。北谷には大型のヨットハーバーがあり、船で沖縄を訪れる全国の富裕層が競ってアラハビーチ近くのマンションを購入したのである。その第2弾も、価格が分かる前から注目度が高くなっていたわけだ。

ちなみに、11月19日から開始された第1期1次販売で明らかになった価格は、約50平米の2LDKが3398万円から。ビーチフロントではないため、プレミスト北谷アラハビーチThe TERRACEの価格は前回より抑えられている。抽選は間違いないだろう。

そんなミクロな物件事情も、マンション人気指数のデータから垣間見えてくるのである。

※当記事はYahoo!ニュース個人からの転載です。

※筆者の記事はこちら

プロフィール

櫻井幸雄

年間200件以上の物件取材を行い、全国の住宅事情に精通。正確な市況分析、わかりやすい解説で定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞に連載コラムを持ち、テレビ出演も多い。著書多数。・公式サイト ・書籍/物販サイト

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、ネット中立性規則が復活 平等なアクセス提供義務

ワールド

ガザ北部「飢餓が迫っている」、国連が支援物資の搬入

ビジネス

午前の日経平均は151円高、米株先物しっかりで反発

ワールド

英国民200万人がコロナ後遺症=国家統計局調査
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story