- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 大リーグサイン盗撮問題、まずアストロズに厳罰
大リーグサイン盗撮問題、まずアストロズに厳罰
一方で、この事件には2人の日本人投手が「被害者」として関わっていると考えられます。1人は現在シカゴ・カブスのダルビッシュ有投手で、2017年のワールドシリーズではロサンゼルス・ドジャースの投手として2試合に先発していますが、不自然な打たれ方をして第3戦、第7戦のいずれも敗戦投手になっています。本人も「サイン盗撮の被害」を強く訴えています。
もう1人は、ヤンキースの田中将大投手です。田中投手の場合は、同じく2017年のリーグ優勝決定シリーズでアストロズと対戦した際は、好投して1勝1敗でしたし、2018年にレッドソックスに負けた地区シリーズでも勝っているので、もしかしたら当時から相当にサインについて盗まれない工夫をしていたのかもしれませんが、公式戦では不自然な打たれ方をした試合はあるようです。
現時点ではもう一つの疑惑であるレッドソックスへの処罰が下るかどうかが、関心を呼んでいます。とにかく今回の疑惑に対するマンフレッドMLBコミッショナーの姿勢は、野球人気がやや下火になる中で、あらためて球場に観客を呼び戻せるのかという危機感から来ていると思います。