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冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
訃報、マイケル・ジャクソン
6月25日の東部時間午後5時過ぎに「マイケル・ジャクソン氏緊急入院」というニュースが一斉に流れ、徐々に危篤あるいは死亡という説が報じられていきました。公式の死去報道は6時15分過ぎ、LAタイムスとAP電によるものでした。以降、ニュース専門局は全て追悼番組に切り替わっています。
アメリカでのマイケルへの評価というのは、近年は芳しくありませんでした。幼児虐待疑惑が出る以前からも、整形手術をしたり肌を漂白したことが黒人のアイデンティティを「抹消しようとした」として、非難の的になっており、90年代以降は積極的なファン以外にとっては、その存在がスキャンダルになっていたのです。
ですが、今回の死のショックは、そうしたネガティブなイメージを少しずつ変え始めたようです。CNNのキャンベル・ブラウン(1968年生まれ)などは「ネガティブなマイケル」しか知らない世代ですが、死去報道の中で往年のパフォーマンスの映像を見て「マイケル・ジャクソンってすごかったんですね」と言っていたのが良い例です。全面的ではないにしても再評価がされてゆくかもしれません。
アメリカ人の中には認めない人も多いのですが、マイケルという人は彼なりに黒人の社会的地位を高める役をしたように思います。スターダムを駆け上ってゆく中で、ある臨界点を彼は確かに越えていきました。そして「マイケル・ジャクソンという黒人ミュージシャン」ではなく、顔の見える、1人の人間としての「マイケル・ジャクソン」を多くの人の心に印象づけていった、それはやはり事件といって良いと思います。
それにしても「レーガン時代は遠くなりにけり」という感慨を抱かずにはいられません。マイケルの亡くなった病院がUCLA付属の「ロナルド・レーガン・メディカル・センター」だというのも奇縁でしょうか。そういえばこの日には、女優ファラ・フォーセットの訃報もありました。
成熟を拒んだかのような50歳の死を運命とするのか、少年時代より苦悩の多かったこの人に穏やかな老いの日々が与えられなかった残酷を恨むべきなのか、私には良く分かりません。ただ、ひたすらに悲しい死であったように思います。
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