Picture Power

【写真特集】コンゴ人の目が映し出したコンゴのコロナ危機

CONGO IN CONVERSATION

Photographs by FINBARR O’REILLY AND CONGO IN CONVERSATION CONTRIBUTORS

2020年12月05日(土)16時30分

<非公式経済>4月2日、コンゴ(旧ザイール)東部の主要都市ゴマのキブ湖畔にあるキトゥク市場にあふれる人々。コンゴでは都市部労働者の約80%が経済活動にも統計にも表れない「非公式経済」に関わっている。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて保健当局はソーシャルディスタンス(社会的距離)を呼び掛けていたが、日々の商売に生活が懸かっている人々にとっては無理な話だ ©Moses Sawasawa for Fondation Carmignac

<欧米人の上から目線ではない、コンゴ人写真家とジャーナリストが伝えるコロナ禍のコンゴの現状>

ppcongo-map.jpg何度ロックダウン(都市封鎖)や経済対策を行っても、先進諸国でさえ新型コロナウイルスの猛威を前に立ち尽くす。そんななか、アフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)は未曽有の危機にどう対処しているのか。

カナダ系イギリス人写真家フィンバー・オライリーがコンゴの現状を記録し、ウェブサイトで公開するプロジェクトに乗り出したのは、パンデミック(世界的大流行)発生前の今年1月のことだった。

ソーシャルディスタンス(社会的距離)などあり得ない闇市場の雑踏、コロナ禍に追い打ちをかけるエボラ出血熱の流行、悪化する紛争や貧困......。これらを伝えるため、オライリーは15人のコンゴ人写真家やジャーナリストとチームを組んだ。「これまでコンゴの歴史的写真を収めてきたのは圧倒的に外国人」であり、それが「アフリカ人を原始的なものと捉えるヨーロッパ人の偏見を助長してきた」と、オライリーは考える。

特異なアートとしてのアフリカでもなく、欧米人の上から目線でもない。コンゴ人によるコンゴのドキュメンタリーは、この国が現在直面する困難を映し出している。

ppcongo02.jpg

<電気>都市封鎖に伴う休校が続くなか、定期的に停電が実施され、自宅の暗闇で携帯電話の明かりを頼りに勉強する13歳の少女。コンゴの電力普及率は世界最低レベルの約9%だ(4月、ゴマ) ©Arlette Bashizi for Fondation Carmignac


ppcongo03.jpg

<紛争>北東部イトゥリ州の紛争地帯で2月、畑の中に置かれた兵士を模した人形。コンゴでは金などの鉱物資源をめぐり各地で武装勢力間の紛争、殺人、レイプ事件が絶えない ©Dieudonné Dirole for Fondation Carmignac


ppcongo04.jpg

<同時多発>2月、北キブ州ルチュルでエボラ出血熱により死亡した11カ月の女児を埋葬するために民家に入る防護服姿の人々。コンゴではコロナに加えてエボラとはしかも「同時多発」する事態に ©Finbarr O'Reilly for Fondation Carmignac


ppcongo05.jpg

<独立60年>6月、コンゴはコロナ禍のなか独立60周年を迎えた。旧宗主国ベルギーの首都ブリュッセルでは、BLM(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は大事)運動の参加者らが過去の植民地支配を非難 ©Pamela Tulizo for Fondation Carmignac

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:イラン戦争でインフレ再燃、トランプ政権に

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、中東停戦維持期待で安全資産

ワールド

イラン交渉団がパキスタン到着、レバノン停戦要求 米

ビジネス

米国株式市場=まちまち、中東交渉控え様子見 ハイテ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 7
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 8
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 9
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 10
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story