コラム
私的映画論 森達也
私的映画論 森達也

誰もが泣く...通好みでない映画『とんび』を瀬々敬久監督はあえて作った

<日本映画界のヒットメーカー瀬々監督の『とんび』は定石を外さないベタな作品で、映画通には評価されないが......> 時代は昭和37年。三輪

2023.07.28
私的映画論 森達也

極北の映画『J005311』は絶対にスクリーンで見るべきだ

<万人受けする映画ではないが刺さる人には刺さる。それもかなり深々と> タル・ベーラ監督の『ニーチェの馬』を観たのは11年前。劇場でスクリーン

2023.06.09
私的映画論 森達也

「保守王国」の権力腐敗を映し出す、映画『裸のムラ』と馳知事の場外乱闘

<テーマは保守王国・石川県の議会における同調圧力と権力への忖度、そして男尊女卑。この作品に映し出される県議会の姿は、半世紀以上も自民党一強時

2023.05.25
私的映画論 森達也

カジノ誘致を阻止した保守の重鎮と主権在民 映画『ハマのドン』に見るこの国の行方

<自民党歴代首相経験者や山口組などとも深いつながりがあり、保守の重鎮だった藤木幸夫はカジノを推進する自民党政権に反旗を翻す。テレビ版より明ら

2023.05.16
私的映画論 森達也

社会批評も風刺もないけれど、映画『アフタースクール』を甘くみたらダマされる

<いい意味で、軽快。伏線回収も見事。脚本まで手掛ける内田けんじ監督の「決意」が見える。「軽い映画だから」と侮るなかれ> ミステリーとサスペン

2023.04.19
私的映画論 森達也

老人自ら死を選択する映画『PLAN 75』で考えたこと

<舞台は75歳以上で自ら死を選択できる制度が施行された近未来の日本。「自ら選択」と言うけれど──> 小学生の頃は中学生が大人に見えていた。体

2023.03.20
私的映画論 森達也

黒澤明の傑作映画『生きる』のテーマは「生」でなく「組織と個」

<役所勤めとは何もしないこと。命令や指示に従うこと。こうして組織はとてつもない失敗を犯す。ナチスもそうだった。アイヒマンや渡辺課長は僕であり

2023.02.17
私的映画論 森達也

選挙に新たな視点を与える映画『センキョナンデス』の2つの見どころ

<良質なドキュメンタリーかと問われれば否定するが、面白いかとか見る価値はあるかと問われれば、ためらうことなく肯定する> 大学で自主制作8ミリ

2023.02.08
私的映画論 森達也

殺人者の逃避行でも、映画『悪人』に本当の悪人は1人もいない

<映画『悪人』についてネットで検索すると「本当の悪人は誰か」といったフレーズが見られる。でも、本当の悪人は1人もいない。人は環境設定でいかよ

2023.01.05
私的映画論 森達也

180分あれば... ずっしりと重い映画『怒り』は心理描写が物足りない

<最近の邦画は質量が物足りない。要するに薄い。その点、吉田修一原作、李相日監督作の『怒り』はメガトンクラスの重さだ。それでも不満なのは──>

2022.12.16
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 7
    米空軍、嘉手納基地からロシア極東と朝鮮半島に特殊…
  • 8
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 9
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 10
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中