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航空機事故

航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心中」してしまうのか

The Rare But Terrifying Risk of Pilot Murder-Suicides in Air Travel

2025年7月25日(金)11時20分
ヘスス・メサ、カーミヤ・クリシュナン
操縦桿を握るパイロット

パイロットは乗員乗客の生殺与奪の権利を握っている guys_who_shoot-shutterstock

<パイロットが飛行機を意図的に墜落させるという事件は、飛行機事故全体から見ても稀なケースだが、実は過去複数件発生している>

故障、整備不良、悪天候など、飛行機事故の原因は多岐にわたる。

しかし実は、飛行機事故の中には、空と乗客の安全を守るはずのパイロットが、他の乗員乗客を道連れに無理心中を図り、操縦する飛行機を意図的に墜落させたケースが複数ある。


6月12日、エア・インディアが運航するボーイング787型機が、アーメダバード空港のすぐ外で墜落し、搭乗していた242人のうち1人を除く全員が死亡するという事故が発生した。

過去10年で最悪の民間航空機事故となった本件の調査が進む中で、離陸上昇中にエンジンが停止したことについてパイロットが機長を問い正していた音声記録が残っていたことが明らかになった。機長が意図的に航空機を墜落させ、乗員乗客241人の命を奪った可能性があるというのだ。

【動画】墜落し爆発・炎上するエア・インディア171便

これを受け現在、パイロットのメンタルヘルスに関して、確認、支援、モニタリングしていくのかをめぐる議論に拍車がかかっている。

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