コラム
私的映画論 森達也
私的映画論 森達也

『東京クルド』が映すおもてなしの国の残酷な現実

<2人のクルド人青年は来日して10年以上が過ぎた今でも「不法滞在者」で、芸能活動の夢も、通訳の仕事も諦めた。作品に焼き付けられたのは、彼らの

2021.07.15
私的映画論 森達也

『翔んで埼玉』が悔しいほど痛快な理由──ギャグとテンポ、そして実名の威力

<邦画だけでなくテレビドラマも含め、日本の表現分野はとにかく実名を隠す。実話がベースでも組織や個人の名前を姑息に変える。その点、『翔んで埼玉

2021.07.01
私的映画論 森達也

勝新太郎の本領とすごさ──徒花的な『座頭市』はまるで勝新そのもの

<70年代中頃からテレビドラマとして放送された座頭市シリーズだが、今日の地上波で再放送できるだろうか──もしも勝新の前史がなかったらかなり難

2021.06.17
私的映画論 森達也

『嵐電』で堪能する宇宙的時空 「行きつ戻りつ」でシンクロする映画と人生

<人を選ぶ映画であることは否定しない。テレビ放送や配信に向いている作品でもない。でもじっとスクリーンを見つめ続ければ、映画の中の時間が自分の

2021.06.04
私的映画論 森達也

そこまで見せるか...マスコミの「恥部」を全部さらすドキュメンタリー『さよならテレビ』

<視聴率に固執する報道番組の裏舞台、正社員と派遣社員の格差、権力監視をめぐるディレクターやプロデューサーたちの温度差──そこまで撮るのか、と

2021.05.20
私的映画論 森達也

石井聰亙『シャッフル』は特別で別格──走るチンピラと追う刑事、全力疾走の舞台裏

<デビュー直後の武田久美子とプロデューサーの荒戸源次郎以外は、みなほぼ無名。準主役の刑事を頼まれた僕は、監督とカメラを乗せた中古ハイエースを

2021.05.02
私的映画論 森達也

三谷幸喜の初映画『ラヂオの時間』は完璧な群像劇だった 隠された毒が深みを生む

<微量な毒やメッセージがあってこそ有効に機能する場合があり、この法則は舞台も映画も変わらない。三谷の監督デビュー作は見事にそれを実現していた

2021.04.16
私的映画論 森達也

蔓延する憎悪と殺戮 パレスチナで突き付けられる「傍観者でいいのか」という問い

<イスラエル・パレスチナ問題──これまでにも多くの日本人監督がこのテーマに向き合ってきたが、『傍観者あるいは偶然のテロリスト』はその系譜の最

2021.04.07
私的映画論 森達也

『ゆきゆきて、神軍』の原一男が、誰にも撮れないドキュメンタリーを発表できる訳

<この作品を地上波で放送することは、当時も今も難しいだろう。ただしそれは、明確なルールに抵触しているからではない。犯罪者を被写体にしてはいけ

2021.03.23
私的映画論 森達也

26歳の僕を圧倒した初ジブリ体験、『風の谷のナウシカ』に見た映画の真骨頂

<観終わってしばらくは席から立てなかった──「火の七日間」はどんな戦争だったのか。腐海や王蟲、巨神兵は何のメタファーか。安易な答えは呈示され

2021.03.04
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