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アジアから消えるアメリカ...中国の威圧に沈黙し、同盟国を見捨てるトランプが招く「中国勝利」

TRUMP’S SILENCE IN ASIA

2026年2月3日(火)18時15分
ミラ・ラップフーパー(米ブルッキングス研究所客員研究員)、イーライ・ラトナー(米マラソン・イニシアチブ上席研究員)
トランプ大統領と高市首相

昨年10月28日、米海軍横須賀基地を視察したトランプ大統領と高市首相 JAPAN PM PRESS OFFICEーEYEPRESSーREUTERS

<日本や台湾への経済的威圧を黙殺して中国に擦り寄るトランプ。彼を止めることができるのは、超党派で結束したアメリカ議会だけだ>

世界中がドナルド・トランプ米大統領の次なる外交爆弾に身構えるなか、アジアでは静かにアメリカの退場が始まっている。昨秋以来、いくら中国が日本と台湾に暴言・暴挙を繰り出してもトランプ政権は何も言わずに傍観し、対応を同盟国・地域に任せている。

【動画】【激変!国際秩序を近未来予測】トランプがイラン崩壊で狙う"一族繁栄"/トランプ後の日本孤立シナリオ/中国軍粛清で台湾侵攻強行?/グリーンランド領有の裏にIT大手の野望/平和評議会は"余生の趣味"か

今や中国の習近平(シー・チンピン)国家主席はすっかりトランプを操っている。そしてアジア諸国は、長年にわたる大切な同盟相手を中国の意のままに見捨て、こそこそ逃げ出すアメリカの姿を目撃している。中国はアメリカの同盟相手を孤立させ、脅しているだけではない。その他のアジア諸国に対しても、アメリカの関与などは交渉次第、お値段次第だという現実を見せつけている。


こうなると、いくらトランプに擦り寄っても報われない。いい例が日本の高市早苗首相の場合だ。トランプとの初の対面首脳会談(昨年10月末)は文句なしの大成功だった。東京に迎えて意気投合し、造船や重要鉱物・レアアースなどの分野で協力を進めると発表した。

ところがそれから間もないうちに、トランプは高市を袖にした。

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