<使い方を教えずに子どもにスマホを与えれば、スマホ依存になったり犯罪被害に巻き込まれたりする恐れも>

現在、社会の情報化が著しく進んでいる。コンピューターや通信技術の発達により、情報の操作や、やり取りが重視されるようになっている。マスコミや広告といった産業に従事する人だけの話ではなく、国民の生活様式も一変させている。

通話手段は固定電話から携帯電話やビデオ通話に変わり、テキストのやり取りは手紙やFAXから電子メールへと変わった。10年ほど前まではパソコンで事足りていたが、現在ではスマートフォンという小型の端末が広く普及している。通信アプリのLINEは、無料通話やメッセージのやり取り、また連絡先の交換にも使われている。店での買い物でも現金はなりをひそめ、スマホのタッチやバーコード(QRコード)による決済が増えてきた。

行政手続きもスマホを使ったオンラインで行うことが推奨され、駅では時刻表の代わりにQRコードが貼られるようにもなっている。もはやスマホは生活の必需品で、国民のスマホ所持率は高齢層を除くと100%に近い。子どもの所持率も高くなってきているが、気になるのは家庭環境による違いだ。端末の購入や維持には費用がかかるためだ。

<表1>は、小学校4~6年生5000人ほどの調査データだ。一番下の合計欄を見ると、小4~6年生児童のスマホ所持率は55.7%と半数を超えている。家庭の年収別に見ると、最も高いのは年収200万未満の家庭の子で63.3%、その次が年収1200万以上の家庭(59.5%)となっている。

スマホの購入や維持には費用がかかるので、家庭の年収と比例するのかと思いきや、現実には貧困層と富裕層で高い「U字型」となっている。小4児童に限ると、年収200万未満の児童のスマホ所持率が57.5%と突き抜けて高い。

これは、子どもが親の目から離れる時間の長さと関連していると思われる。貧困層は親が長時間働いている家庭が多く、富裕層では夜まで塾通いをしている子が多い、といったことだ。そのため連絡用にと、わが子にスマホを持たせているのだろう。

だがスマホを持たせるにしても、ただ持たせるだけか、使い方の注意をした上で持たせるか、という違いが出てくる。前者の場合、際限なくスマホで動画を視聴したり、スマホをいじっていないと落ち着かないという依存症になったりする恐れがある。

学校での情報教育に期待される役割も大きい
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