コラム
私的映画論 森達也
私的映画論 森達也

無様なのにキラキラ輝く『ばかのハコ船』は原石のよう

<観終わった僕は打ちのめされた。とんでもない映画を観てしまった、と。明確な起承転結はないし山場もない。だけど映画でしかありえない作品だ> 「

2020.10.06
私的映画論 森達也

虚と実が融合する『仁義なき戦い』は何から何まで破格だった

<フィックスでの撮影が前提だったなか、カメラワークは手持ちブン回し。とにかくリアルな悪党面した俳優陣。現役ヤクザの演技指導──。あまりにメジ

2020.10.01
私的映画論 森達也

昭和天皇の写真を焼き、その灰を踏みつける──『遠近を抱えた女』を直視したなら

<「あれだけは許せない」と多くの人が怒った。焼くという行為は「侮蔑」か「昇華」か。判断は観た側に委ねられる> 「あいちトリエンナーレ」の展示

2020.09.25
私的映画論 森達也

武士道と死刑制度──『花よりもなほ』で是枝裕和が示した映画の役割

<死刑制度を下支えする世相は理論よりも感情がベースになっている。『誰も知らない』と『歩いても 歩いても』に挟まれたこの時代劇はあまり話題にな

2020.09.18
私的映画論 森達也

最前線にいた元皇軍兵士14人が中国人への加害を告白──『日本鬼子』の衝撃

<捕虜の生体解剖や生体実験を行っていた731部隊員、南京虐殺に加担した兵士、捕虜の大量処刑に関わった憲兵。年老いた彼らが淡々と語るかつての加

2020.09.17
私的映画論 森達也

強権にして繊細な男、若松孝二の青春を『止められるか、俺たちを』に見よ

<徹底して反体制で反権力、苦労人だから金銭感覚はシビア。映画監督には喧嘩っ早い男が多いが、若松の強さは「別格」だという。それでも多くの人たち

2020.09.09
私的映画論 森達也

「顔の俳優」高倉健は遺作『あなたへ』でも無言で魅せた

<器用な俳優でなければ演技派でもない。決して端正でもないし、無骨な上に顔が大きい。それでも彼の映画を観てしまうのには理由がある> 高倉健は顔

2020.08.29
私的映画論 森達也

『人間蒸発』でドキュメンタリーの豊かさに魅せられて

<突然失踪した婚約者を必死に捜す一人の女性と彼女に密着する製作陣。撮影過程で展開される出来事はドラマさながらだが、これは決して劇映画ではない

2020.07.31
私的映画論 森達也

今なら貞子はクラウド保存され、スマホから出てくる?──ホラーの醍醐味を製作目線で考える

<ホラー映画では霊が画面に登場する瞬間だけではなく、その前のシーンも重要だ。だからこそ製作者たちは霊の登場シーンを必死に考えるが、大変なのは

2020.07.25
私的映画論 森達也

『竜馬暗殺』は社会の支持を失った左翼運動へのレクイエム

<革命成就を前にして志半ばで暗殺される竜馬に投影されたのは、反体制や左翼的運動を標榜しながらドキュメンタリーを撮っていた製作陣の哀愁か> 1

2020.07.18
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例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

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