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改めて問い直す「ヨーロッパ」とは何か...いま浮上する「本当の問題」とは?
流入し続ける移民への敵意、EUへの不信感、「過度な政治的配慮」への怒り、そして「普通の政治」への幻滅──これらの要因は多くの国で極右の伸長を促した。
メローニ率いる「イタリアの同胞」が政権に就いた22年に、スウェーデンでは極右のスウェーデン民主党が第2党となった。23年にはスロバキアでポピュリストのロベルト・フィツォが政権を握り、今年2月にはドイツ総選挙で極右「ドイツのための選択肢(AfD)」が2位に躍進した。
だがヨーロッパのポピュリズムの父親的存在は、ハンガリーで過去15年にわたり権力を握るオルバン・ビクトルだ。オルバンは自らの権力を抑制する司法や自由な報道を弱体化させてきた。
ハンガリーはNATOとEUの加盟国でありながら、EUよりプーチンに近い価値観を支持し、ロシアへの制裁に反対している。皮肉なことにハンガリーは、1980年代後半に共産主義を弱体化させ、東欧に対するソ連の支配を終わらせるのに重要な役割を果たした英雄的な「グッドガイ」だった。ここにも教訓が見て取れる──「現状」とは永遠のものではないのだ。
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