最新記事
健康

MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】

Scientists Find MRI Scans Could Leave Toxic Metal Behind in Your Body

2025年4月27日(日)07時25分
レイチェル・オコナー
MRI

wedmoments.stock-shutterstock

<画像をより鮮明にするために造影剤に含まれる、ある物質について>

MRI検査によって、人体に有害な金属が残る理由を解明する研究結果が発表された。

この研究は、アメリカのニューメキシコ大学(UNM)のチームが実施したもので、MRI画像診断で使われる希少金属「ガドリニウム(gadolinium)」が健康に及ぼすリスクを調査したものだ。


 

画像をより鮮明にするため、ガドリニウムを含む造影剤がMRI検査では使用されている。

通常、この金属は体外へ排出され、ほとんどの人に副作用はない。しかし、ガドリニウムの粒子が脳、腎臓、さらには血液や尿の中に数年後まで残留していた事例が先行研究で報告されている。

アメリカ食品医薬品局(FDA)によると、ガドリニウムの残留と最も関係が深い健康被害は「腎性全身性線維症(NSF)」と呼ばれる症状で、腎機能障害を持つ患者に見られる。腎性全身性線維症は、皮膚の腫脹(しゅちょう)や硬化、心臓、肺、関節に激しい痛みを引き起こす。

アメリカ食品医薬品局は、腎機能が正常な患者にも複数の臓器障害が報告されているとしつつも、ガドリニウムの残留との因果関係は立証されていない。

今回の研究を率いたブレント・ワグナー教授は、ガドリニウムとシュウ酸(oxalic acid)との関係性に注目。食品にも含まれるシュウ酸は、金属イオンと結合して腎結石などの疾患を引き起こすことが知られている(ちなみにシュウ酸はビタミンCを含む食品やサプリメントの摂取によっても体内で生成される)。

資産運用
「高市トレード」に「トランプ関税」......相場が荒れる今こそ投資家が目を向ける「世界通貨」とは
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ナワリヌイ氏「毒殺」欧州声明、ルビオ長官「米に疑う

ワールド

米イラン合意、核施設解体含むべきとイスラエル首相 

ワールド

ガザ平和評議会、加盟国が50億ドル超拠出表明へ=ト

ワールド

イラン、米との協議で共通の利益模索 エネルギー・鉱
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 2
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活動する動画に世界中のネット民から賞賛の声
  • 3
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワートレーニング」が失速する理由
  • 4
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    それで街を歩いて大丈夫? 米モデル、「目のやり場に…
  • 7
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 8
    世界市場3.8兆円、日本アニメは転換点へ――成長を支え…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 8
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 9
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 10
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中