コラム

ブレア元英首相のナイト爵位に100万人超が剥奪要求する理由

2022年01月13日(木)13時45分

こうした実績があるから、イギリス国民はブレアを慕ってもいいんじゃないか、ナイトの爵位に値するんじゃないか、と思う人もいるかもしれない。問題は、ブレアが自らの「特別な力」を信じ始めたように見えることだ――私はあらゆる反対を押しのけても自らが正しいと思うことを推し進めるべきだ、なぜならいずれ私の正しさが証明されるのだから、と。

その思い込みから、イラクに限らずさまざまな間違いが生まれた。そのせいもあってブレアは、辞任して後任に首相の座を譲るべく追い込まれていった。

彼を突き動かすものは何なのか、ブレアの心の中をのぞくことはできない。僕はただ、自ら多くの偉業を成し遂げた成功者の政治家が、イギリスでなぜこんなにも嫌われているのか説明してほしいだけだ。

プロフィール

コリン・ジョイス

フリージャーナリスト。1970年、イギリス生まれ。92年に来日し、神戸と東京で暮らす。ニューズウィーク日本版記者、英デイリー・テレグラフ紙東京支局長を経て、フリーに。日本、ニューヨークでの滞在を経て2010年、16年ぶりに故郷イングランドに帰国。フリーランスのジャーナリストとしてイングランドのエセックスを拠点に活動する。ビールとサッカーをこよなく愛す。著書に『「ニッポン社会」入門――英国人記者の抱腹レポート』(NHK生活人新書)、『新「ニッポン社会」入門--英国人、日本で再び発見する』(三賢社)、『マインド・ザ・ギャップ! 日本とイギリスの〈すきま〉』(NHK出版新書)、『なぜオックスフォードが世界一の大学なのか』(三賢社)など。

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