コラム

子供時代のヤバすぎるいじめっ子を思い出させたロシア

2018年03月28日(水)11時40分

自分こそ被害者だと主張する

いつかもめ事を起こすだろうとは思っていたが、彼が学校を卒業して数年後、街中で警察官を襲って有罪判決を受けたことを新聞で知ったときは、それでも驚かずにいられなかった。記憶が正しければ、ジョーは警察官の睾丸をいきなり蹴ったという話だった。

あまりにとんでもなかったからはっきりと覚えているのは、ジョーの母親が裁判に出廷して情状酌量を求めたことだ。母親は、減刑を求めた......こんなことになってしまったのは、息子が学校でいじめられたからだと訴えて!

こんなことを僕が今、思い出しているのは――そして、長い前置きだったのをお許し願いたいが――ちょっとこじつけかもしれないけれど、ジョーがプーチンのロシアを連想させるからだ。強大でありながら弱い隣国をいじめ、あらゆるルールを破り、不正を働いておいて、それでいて図々しくも自分こそが被害者だと主張する。

ロンドンで男がポロニウムで暗殺された? おそらく自分で飲んだんだろう。国家ぐるみのドーピングでロシアの選手たちが大会に出場できない? 国際的な陰謀だ。ウクライナ侵攻で欧米諸国から経済制裁? なんてかわいそうなロシア。イギリス国籍を取得した男性と彼のロシア人の娘がイギリス国内で神経ガスにより殺されかけたのがロシアのしわざだって? とんでもない中傷だ......。

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プロフィール

コリン・ジョイス

フリージャーナリスト。1970年、イギリス生まれ。92年に来日し、神戸と東京で暮らす。ニューズウィーク日本版記者、英デイリー・テレグラフ紙東京支局長を経て、フリーに。日本、ニューヨークでの滞在を経て2010年、16年ぶりに故郷イングランドに帰国。フリーランスのジャーナリストとしてイングランドのエセックスを拠点に活動する。ビールとサッカーをこよなく愛す。著書に『「ニッポン社会」入門――英国人記者の抱腹レポート』(NHK生活人新書)、『新「ニッポン社会」入門--英国人、日本で再び発見する』(三賢社)、『マインド・ザ・ギャップ! 日本とイギリスの〈すきま〉』(NHK出版新書)、『なぜオックスフォードが世界一の大学なのか』(三賢社)など。

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