羽生結弦さんに日中関係は救えない

YUTAKA/AFLO SPORTS
<先日、日中国交正常化50周年の記念行事に羽生さんが特別出演して話題になったが、有名人に頼る口先だけの「友好」には何の意味もない。中国政府も日本政府もこの50年、本当の正常化のための努力をしてこなかった>
去る9月29日、東京都内で日中国交正常化50周年の記念イベントが行われた。中国でも絶大な人気を誇るフィギュアスケーター、羽生結弦さんが特別出演し、中国語でスピーチもしてニュースになったので、記憶に残っている人もいるだろう。
イベントは昼の部、午後の部、夜の部の3部構成で、外務省や在日中国大使館などが後援に名を連ねていた。
私は普段、パスポートの更新手続き以外では中国大使館と無縁の生活を送っているが、知人にチケットをもらったので、新宿の東京オペラシティで開かれた記念式典(夜の部)に出席することにした。日中関係の行く末が心配だったからだ。
45周年では安倍さん、30周年では小泉さんと当時の首相が式典に出席したが(40周年の際には直前に尖閣諸島〔中国名・釣魚島〕国有化があり、式典は事実上中止となった)、今回、岸田首相は欠席。50周年は大きな節目のはずだが、羽生さんのスピーチぐらいしか話題にならなかったのは寂しい限りだ。
北京でも式典は開かれたが、こちらも要人の出席は少なく盛り上がりに欠けた。
そんななか、夜の部の式典会場が沸いたのは、羽生さんと中国の伝統楽器・二胡の奏者チャンヒナさん(写真左)が掛け合いをしたときだった。
羽生さんが中国語で「私は今年27歳です」と言うと、チャンヒナさんがこう返す。
「私は24歳です」
すると、羽生さんが言った。
「2人の年齢を足すと51歳です。明日が日中国交正常化51年の初日になります。これからの50年も手を携えて頑張っていきましょう」
この発言には私も「うまい!」と思った。だが、あえて言えば、中国政府はこういう口先だけの「友好」演出をやめるべきだ。
羽生さんや同じく中国で人気の元卓球選手、福原愛さんも、言葉は悪いが、中国政府の広告塔になってしまっている。
中国はこの50年、日本との間に本当の意味で正常な関係を構築しようとはしてこなかった。反日教育は国交を正常化した相手に礼を失する施策だし、尖閣諸島での嫌がらせや、東シナ海での一方的なガス田開発も目に余る。
苦言を呈したい相手は中国政府だけではない。
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