上が決めたら徹底的に......日本の脱ハンコとデジタル化は強引すぎ?
確かに、情報が地球の反対側まで数秒で届く時代に、押印してもらうために官僚が大臣の執務室前で早朝から何時間も待つ、というのは非常にナンセンスだ。新型コロナウイルスの感染者数の報告を東京都は各保健所からファクスで集めている、という話を4月に外国人に話しても誰も信じてくれなかった。私だって信じられなかった。
日本のデジタル化は、確かに他の先進国と比べて非常に遅れていると言わざるを得ない。文化も大事だし、個人情報はたぶんもっと大事だが、どちらも守りつつデジタル化を進めていく道はあるはずだ。
始めてみることもせず、マイナス点ばかり並べ立ててきたのも日本的だし、始めるとなったら十分な議論も尽くさずにルールも曖昧なまま、脱ハンコ・デジタル化という旗の下に強引に進めるのもまた非常に日本的である。
ちょうどよい程度というのが日本にはない。裏を返せば、やるとなったら徹底的にやる、上が決めたことには素直に従うのも、また日本的である。はてさて日本がどのくらい徹底的にデザインされた最先端のデジタル化を達成できるのか。私は大いに期待している。
<本誌2020年10月27日号掲載>
アマゾンに飛びます
2026年3月17号(3月10日発売)は「教養としてのミュージカル入門」特集。社会と時代を鮮烈に描き出すポリティカルな作品の魅力[PLUS]山崎育三郎ロングインタビュー
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと 2026.03.10
「最強者」でなければやられっ放し? 強権全盛のトランプ時代に日本がすべきこと 2026.02.28
海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由...「落葉帰根」派も「落地生根」派も 2026.02.19
台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日本をどうしたいのか 2026.02.07
日本でバズり続ける快進撃...韓国コスメ人気に潜む本当の理由は? 2026.02.07
政治家の発言から考える...世界は粗悪さに向けて走っている 2026.02.06
高市政権は外国人受け入れを進めつつ、その政策の前提が「外国人は危険」なのが残念 2026.02.06






