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爆撃機

史上初めて日本にもきた、米空軍の爆撃機任務部隊(BTF)とは何か

Indo-Pacific Map Shows Where US Bombers Operate Outside of America

2025年4月23日(水)18時12分
ライアン・チャン

地球規模攻撃軍団司令部によると、定期的かつ日常的に行われているこれらの任務は、アメリカが「核攻撃と通常攻撃のための即戦力」を提供することで抑止力を強化し、平和と安定にコミットしていることを示しているという。

BTF任務の開始以降アメリカは、インド太平洋地域の5カ所に爆撃機を配備してきた。5カ所のうち2カ所は米国領内で、グアムのアンダーセン空軍基地と、ハワイのパールハーバー・ヒッカム統合基地だ。

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インド太平洋地域のBTFローテーション拠点

グアムとハワイは、ロシアと中国の太平洋への軍事的アクセスを制限する封じ込め戦略の一環で、それぞれ第二・第三列島線の一部を成す。両島はまた、米国の軍事力を誇示する戦略的前哨基地としての役割も担っている。

残りの3つは、オーストラリアにある王立オーストラリア空軍のアンバーリー空軍基地、日本の航空自衛隊三沢基地、インド洋にある英国領ディエゴガルシア島のディエゴガルシア海軍支援施設だ。オーストラリアと日本の基地は、第一・第二列島線の中に位置している。

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中国封じ込めのためにアメリカが引いた第1列島線〜第3列島線

BTFの任務では1度に2機から4機が参加し、平均1カ月間続く。現在は、B-1B爆撃機を三沢基地に、B-2爆撃機をディエゴ・ガルシア海軍支援施設に配備している。

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