コラム

セクハラ訴訟を起こしたキャスターが指南する撲滅法/reach out to(連絡する)

2018年04月27日(金)14時35分

www.ted.comより

【今週のTED Talk動画】
How we can end sexual harassment at work
https://www.ted.com/talks/gretchen_carlson_how_we_can_end...

登壇者:グレッチェン・カールソン

2016年、元キャスターのグレッチェン・カールソン氏はFOXニュース前CEOのロジャー・エールズからセクハラを受けたとして訴訟を起こした。その後、他の複数の女性もエールズからセクハラを受けたと打ち明けてスキャンダルとなり、結果、エールズは自分が作った会社から追い出された。

アメリカでこれは大きなニュースとなり、その後カールソン氏は何千人もの女性から連絡を受けたという。彼女に連絡した女性たちは、自分が経験したセクハラに関してカールソン氏に報告したのだった。

現代においてもセクハラがこれほどまでに一般的なのだと痛感した彼女は、自分の声を使って、セクハラ撲滅に対する世の中の意識を高めるために活動していくことを決意した。このTEDトークで彼女は、セクハラに関するよくある「神話」を解説し、職場からセクハラをなくすための対策を提案している。

いま世間が注目するこの問題を深く理解し、女性も働きやすい職場にしたいと考える人にとっては、これはぜひ見ておきたいTEDトークである。

キーフレーズ解説

reach out to
連絡する
(動画2:25より)

reachは動詞として使われ、手がすぐ届くところにないものを得ようとして手を伸ばす様子を示します。reach out to という表現になると、ある個人やグループに連絡しようとすることを意味します。

普通は、相手を手伝うか、相手に何かの活動に参加してもらうか、あるいは相手に手伝ってもらう目的で連絡するときに使われます。ふだん連絡を取っていない人に対してこれらの目的のために連絡するというニュアンスがあり、このTEDトークでは、カールソン氏に連絡をした女性に関するところで、彼女たちがreach outしたという表現が利用されています。

しかしながら、特にビジネスの場合、単に「連絡する」という意味で使われることも多い表現です。

ここでいくつかこの表現を用いた例を紹介します:

●The newly-elected mayor is reaching out to the citizens to involve them in her plans for the city.
(市のための計画に参加してもらうため、新しく当選した市長は市民に手を差し伸べています)

●She reached out to her friends when she was having a crisis.
(危機に陥った際に、彼女は友達に連絡を取りました)

●I'll ask my secretary to reach out to you to schedule a meeting.
(打ち合わせをスケジューリングするため、私の秘書のほうから連絡させます)

プロフィール

ロッシェル・カップ

Rochelle Kopp 異文化コミュニケ−ション、グローバル人材育成、そして人事管理を専門とする経営コンサルタント。日本の多国籍企業の海外進出や海外企業の日本拠点をサポートするジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社の創立者兼社長。イェ−ル大学歴史学部卒業、シガゴ大学経営大学院修了(MBA)。『シリコンバレーの英語――スタートアップ天国のしくみ』(IBC出版)、『日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?』(クロスメディア・パブリッシング)、『反省しないアメリカ人をあつかう方法34』(アルク)など著書多数。最新刊は『日本企業がシリコンバレーのスピードを身につける方法』(共著、クロスメディア・パブリッシング)。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

パキスタンとアフガン、即時停戦に合意

ワールド

台湾国民党、新主席に鄭麗文氏 防衛費増額に反対

ビジネス

テスラ・ネットフリックス決算やCPIに注目=今週の

ワールド

米財務長官、中国副首相とマレーシアで会談へ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    ニッポン停滞の証か...トヨタの賭ける「未来」が関心呼ばない訳
  • 4
    ギザギザした「不思議な形の耳」をした男性...「みん…
  • 5
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 6
    大学生が「第3の労働力」に...物価高でバイト率、過…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「リンゴの生産量」が多い国…
  • 8
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 9
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃を…
  • 8
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 9
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 10
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story