最新記事
インタビュー

大江千里が語るコロナ後のニューヨーク、生と死がリアルな街で考える60代後半の生き方

Finding Life Again

2026年3月6日(金)18時50分
小暮聡子 (本誌記者)
大江千里

今年1月9日に神奈川県立音楽堂で行ったコンサートで演奏する大江。ポップスとジャズを経て今の音楽は「3代目」 PHOTOSTUDIO-ARAI YOSHIHITO TOSHIMA

<新著を上梓した大江千里にロングインタビュー。たばことアルコールをやめ、「命の賞味期限」を考えることで見えてきた本当に大切なもの>

2008年に単身で渡米し、ポップスのシンガーソングライターからジャズピアニストに転身した大江千里(65)。19~23年に本誌の連載コラム「ニューヨークの音が聴こえる」でコロナ禍のニューヨークや愛犬ぴーすとの生活について伝え続けた彼が、1月19日に新著『ブルックリンの子守唄 耳をすませば命の音が聴こえる。』(KADOKAWA刊)を上梓した。

同書には、24年に相棒ぴーすを亡くし、「人生の仕切り直し」としていま一度、命と身体と音楽に向き合う自身の姿がつづられている。一時帰国した大江が、コロナ禍後のニューヨークと、ポップスとジャズを経た「3代目大江千里の音楽人生」について語ってくれた。(聞き手と構成は本誌記者・小暮聡子)

◇ ◇ ◇



今のニューヨークは、数年前に比べてすさんでいる。わりあい安価で手に入る合成麻薬フェンタニルの中毒者だと思うが、ゾンビのように歩いている人も見かけるし、どこかしら街がどんどんスメリー(悪臭)になっているようにも感じる。

物価はものすごく上がっていて、レストランでランチを食べれば最低40ドル。日本のきゅうりは1本2ドル。大げさな話ではない。僕は散髪するのにもチャイナタウンまで行く。そこなら10ドルでカットできるけれど、ブルックリンのちょっとしたおしゃれな床屋に行けばあれこれオプションが付き、あっという間に100ドル近くかかるから。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、イランに米軍の位置情報提供か=報道

ビジネス

原油高「一過性」、金融政策への影響は限定=ウォラー

ビジネス

米雇用統計、労働市場の弱さ示唆 リスクは両面=SF

ビジネス

米2月雇用9.2万人減、予想外のマイナス 失業率4
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だったはずの中国が、不気味なまでに静かな理由
  • 2
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示さない
  • 3
    10歳少女がライオンに激しく襲われる...中国の動物園で撮影された「恐怖の瞬間」映像にネット震撼
  • 4
    「みんな一斉に手を挙げて...」中国の航空会社のフラ…
  • 5
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 6
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 7
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 8
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 9
    「ハリポタ俳優で終わりたくない」...ハリー・メリン…
  • 10
    【イラン戦争で中東再編へ】トランプを止めるのは湾…
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 10
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中