- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- イチロー選手はもう安打数で評価する領域を超えている
イチロー選手はもう安打数で評価する領域を超えている
ベルトレ選手は、20代前半にドジャースで不動のレギュラーを獲得したばかりか、2004年には弱冠25歳で49本を打ってNLの本塁打王に輝いています。ただ、ドミニカ出身という強烈なプライドを持っていたベルトレ選手は、人種を巡るコミュニケーションの問題もあって、ドジャースでの居心地は必ずしも良くなかったと言われており、契約更新にあたって巨額の長期契約を申し出たシアトル・マリナーズに移籍したのでした。
そこで、イチロー選手とベルトレ選手は同僚になります。この頃のイチロー選手は不動の1番バッターで、ベルトレ選手は3番を打つことが多かったようです。前年にホームラン49本を打っているだけに、シアトルでは若き長距離砲に大きな期待がかかりました。ところが、この年、ベルトレ選手は絶不調に陥ります。打率は.255で、ホームランは19本、打点が89というのは、自他共に「ガッカリ」の結果でした。
チームの成績も69勝93敗でAL西地区の4位、実はこの時期AL西地区は4チームしかなかったのでダントツの最下位でした。ちなみに、イチロー選手は前年に「メジャー最高記録の年間262安打」を打っており、ある意味で絶頂期であったのですが、この2005年には、同じように厳しいスランプを経験しています。打率は.303で辛うじて3割、ヒット数も206で「連続200本」というのが期待される中で苦しみながらの達成だったのです。
【参考記事】世界最高峰に立つ日本人女性冒険家の戦い
こうした結果について、ベルトレ選手はシアトルの地元メディアなどで、何度かイチロー選手を批判していました。「四球を選ばないので1番バッターとしては出塁率が低すぎる」「おかげでチームの勝敗に影響が出ている」「自分に関して言えば1番に塁に出てもらわないとチャンスが回って来ない」とかなりハッキリした物言いだったのを記憶しています。
ここからは私の憶測ですが、イチロー選手も苦しかったのだと思います。前年の262という数字に「日本のメディアが大喜び」してしまったために、そして「連続200本」というのをあらためて義務付けられてしまったためのプレッシャーに加えて、おそらくは「安打数を稼ぐためには四球を選べない」ことの苦しさに、引き裂かれるような思いをしていたのではないかと思います。
イチローとベルトレが同時に不調だったことは、単にベルトレ選手がイチロー選手を批判しただけでなく、強烈なプライドと真剣さを持っている一方でプレイスタイルの異なる両者が「お互いを気にしすぎてスランプに陥った」可能性も否定できません。
サッカーをフットボールと呼ばせたいトランプの執念 2025.12.10
ベネズエラ船撃沈事件に揺れるペンタゴン 2025.12.03
意外にも「友好的」だったトランプ・マムダニ会談 2025.11.26
アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性 2025.11.19
マムダニ新NY市長の左派政策、日本への影響は? 2025.11.12
NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショックの行方は? 2025.11.05
高市早苗新首相と田原総一朗氏との浅からぬ因縁 2025.10.29
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/web系SE・PG/港区虎ノ門/東京都
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員
-
生成AI商材/大手外資系「インサイドセールス「SV候補」」/その他コンサルティング系
ブリッジインターナショナル株式会社
- 東京都
- 年収340万円~450万円
- 正社員
-
ニッチ樹脂部品のプロダクトマネージャー/拡販~技術支援 英語活かせる ドイツ外資系部品メーカー
イグス株式会社
- 東京都
- 年収700万円~1,000万円
- 正社員
-
人事マネージャー候補/外資系大手オンラインメディア企業
株式会社クリーク・アンド・リバー社
- 東京都
- 年収750万円~950万円
- 正社員






