こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?

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<メンタル不調の入り口にある症状は何なのか?それを理解することで悪循環に陥るのを防げるかもしれない>
誰もが陥る可能性があるメンタル不調。産業医・心療内科医の吉田英司は、「メンタル不調が進行していくと悪循環が発生しやすい。メンタル不調の入り口となる症状をいち早く察知して、適切な対処を行うべきだ」という――
本記事では、吉田英司『一生健康に働くための心とカラダの守り方』(かんき出版)から一部を再編集して紹介する。
メンタル不調の入り口の症状とは?
私は産業医だけではなく、心療内科のクリニックで外来診療も行っています。
外来に初めて受診することを「初診」と呼ぶのですが、ビジネスパーソンが初診で訴えることが多いのは、「仕事中の集中力が低下している」「そのために成果が出ない」、場合によっては「上司に成果が出ていないことを指摘されている」といった内容です。
職場での何かしらの悪循環が発生しているのでしょうが、こういった症状が続くのであれば、さらに悪循環が加速していくことが予想されます。
本来であれば、業務量を配慮してもらう、または1〜2週間の休みをもらってリフレッシュをする、などで体調の改善を図りたいものですが、多くの人はその改善策を望みません。
自分が弱っていることを知られたくない、仕事に影響を及ぼしたくない、周囲の人の負担になりたくない、などが理由です。その理由があるために、このままの働き方を継続して、治療で症状だけなんとかしたい、と希望を話されます。