Leigh Thomas
[パリ/フランクフルト 9日 ロイター] - フランス銀行(中央銀行)は9日、ビルロワドガロー総裁が任期を1年以上残して6月に退任すると発表した。これにより、極右候補が勝利する可能性のある2027年大統領選より前にマクロン大統領が後任を指名することが可能になる。
ビルロワドガロー氏の退任により、ECBはハト派の一人を失うことになる。同氏は数カ月にわたり、インフレ下振れリスクについて一貫して指摘してきた。ただ、アナリストらは後任も同様の姿勢を取ると予想している。
同氏は中銀職員に向けた書簡で辞任の理由について、脆弱な立場にある若者や家族を支援するカトリック教財団を率いるためと説明。当初は27年10月に退任する予定だった。
関係筋によると、退任の時期は意図的で、中銀の継続性を確保するとともに、極右政権下で後任を選んだ場合に生じる可能性のある市場の動揺を回避することが狙いだという。
ビルロワドガロー氏は書簡で「この重要な決断を自発的かつ自主的に下した」とし、「今から6月初めまでの期間は、私の後継者選びを問題なく進めるのに十分な時間だ」と述べた。また仏紙レゼコーに対し、誰かに指示されたわけではないと語った。
仏中銀総裁は通常、経済・財務省財務総局の出身者が務める。関係筋2人によると、現局長のベルトラン・デュモン氏や前任のエマニュエル・ムーラン氏が有力候補となるほか、ともに財務総局で勤務経験のあるベナシーケレー中銀副総裁とクーレ元欧州中央銀行(ECB)専務理事も候補となりそうだ。また、経済協力開発機構(OECD)の元チーフエコノミストで現在はスペインのサンタンデール銀行に勤務するローレンス・ブーン氏も候補になる可能性があるとみられている。
ECBのラガルド総裁はビルロワドガロー氏が11年間にわたりユーロ圏のために尽力してきたと称賛。「ビルロワドガロー総裁がもたらした強い欧州への信念と現実主義との融合によりECBは多大な恩恵を受けた」と述べた。