- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- ピケティ賛否でわかるアメリカ経済の対立軸
ピケティ賛否でわかるアメリカ経済の対立軸
アメリカでトマ・ピケティの『21世紀の資本』がブームになったのは昨年で、夏に著者本人が来米した際には、ちょっとした騒動になりました。アメリカの場合は、日本ほど盛り上がることはありませんでしたが、このピケティへの賛否を見ることで、アメリカの経済学・経済政策に関する対立軸が見えてくるのは事実だと思います。
まず、どうしてアメリカであまり盛り上がらないのかというと、基本的に株式市場への信任というのがあるからです。代表的な批判は、ローレンス・サマーズ(元ハーバード大学学長、ビル・クリントン政権当時の財務長官)でしょう。
サマーズによるピケティへの書評 "The Inequality Puzzle" (「格差のパズル」、雑誌『デモクラシー』14年夏号電子版)によれば、要するに「r>g」(資本収益率rが経済成長率gを上回る)ということはなく、中長期では「r=g」になるというのです。これは、アメリカの世論にはかなり広範に存在している感覚です。
つまり、資本主義というのは相当に合理的にできているというのです。資本が投下されれば、それはリターンを生んでそれは再投資される、そうして最終的には実体経済も成長してゆく、そのように資本主義は設計されているし、市場もそのように動いているという一種の確信があります。
企業業績開示の透明性であるとか、インサイダーの摘発などの市場ルールの厳格化がされているということもありますし、そもそも個人年金資産が投資信託で回っていることから、株式市場というものが万人のものであり、一部の富裕層だけが「r」の恩恵を受けるのではないという感覚もあります。
では、どうして格差が生まれるのかということでは、サマーズは「教育の格差、テクノロジーの進歩、金融機関の異常な高給」などといった個別の問題の集積だとしています。
一方で、アメリカの「ピケティ賛同者」の代表格は、ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン(プリンストン大学教授)でしょう。クルーグマンは、リベラル派の経済政策のオピニオンリーダーで、その立場からはピケティの「再分配のための国際的な税制強化」も含めて賛成しています。
-
外資企業向けB2B2X型の新規ビジネス開拓営業
東日本電信電話株式会社
- 東京都
- 月給47万円~83万円
- 正社員
-
大手町駅徒歩5分 外資系インフラベンダーPM
株式会社スタッフサービス ITソリューション
- 東京都
- 月給23万5,000円~
- 正社員
-
「セキュリティスタッフ」東京駅・皇居周辺の一流外資系企業・5つ星ホテル・高級ブランドショップの安全を守る仕事
株式会社ビーテックインターナショナル
- 東京都
- 月給26万円~40万円
- 正社員
-
「セキュリティスタッフ」東京駅・皇居周辺の一流外資系企業・5つ星ホテル・高級ブランドショップの安全を守る仕事
株式会社ビーテックインターナショナル
- 東京都
- 月給26万円~40万円
- 正社員