Picture Power

【写真特集】幸せを探してスクールバスのわが家は走る

NOWHERE TO GO BUT EVERYWHERE

Photographs by DOTAN SAGUY

2020年08月01日(土)17時15分

旅するユーチューバーに触発され、2017年に2300ドルで購入したバスを約1年かけて旅用に改造。東部デラウェア州を出発した

<古いスクールバスを購入して改造、家族5人は二度と普通の生活には戻らない旅に出た>

米カリフォルニア州ロサンゼルス郡では約1万6000もの人々が住居を持たず車上で暮らす。ブラジルから来たレイス夫婦とその3人の子供たちもそのうちの1組。「わが家」はスクールバスだ。

夫のイスマエルはもともと英語の教師をしていたが、「アメリカンドリーム」を夢見て一家で渡米。レストランで働くうちにすぐにブラジルでの生活以上の物質的豊かさを得た。しかしそこに本当の幸福はないと考えた夫婦は、新しいライフスタイルを試そうと、古いスクールバスを購入して改造。東部を出発し、アメリカ大陸を横断して目的地である西海岸にやって来た。

道のりは苦難の連続だった。妻グレイスは中絶手術を受け、末っ子は大けが、バスも故障。燃料代や食費のため、金策に奔走する日々。絶望し、長年のモルモン教の信仰も捨てた。

それでも車上生活で子供たちと過ごす時間は増え、家族の絆は深まったと夫婦は言う。

この旅は「片道切符」と思い定め、二度と普通の生活には戻らないつもりだ。レイス一家と出会った写真家のドタン・サガイが、一家の日々に寄り添いモノクロ写真集『ノーウェア・トゥー・ゴー・バット・エブリウェア』を作り上げた。

ppbus02.jpg

ロサンゼルスに到着したときに10歳、5歳、2歳だった子供たちへの教育方針は家父長的制度への反発から「ルールなし」で何も強制しないことを信条としている


ppbus03.jpg

水は節約して使わなければいけない


ppbus04.jpg

一緒にいる時間が増えたことで夫婦同士がもっと分かり合えるようになり子供たちのこともよく見てあげられるようになったとイスマエル


ppbus05.jpg

バスの中が全て子供たちの遊び場で勉強も夫婦が教える

Photographs from "Nowhere to go but Everywhere" by Dotan Saguy, published by Kehrer Verlag

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

情報BOX:G7、緊急石油備蓄の放出を検討 各国の

ワールド

仏、地中海・紅海へ海軍艦艇約12隻を派遣 同盟国防

ビジネス

ECB年内に利上げ観測 原油高騰でスイス、スウェー

ワールド

トルコ領空にイラン弾道ミサイル、NATOが迎撃 負
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    ダイヤモンドのような「ふくらはぎ」を鍛える最短ルートとは?...スクワットの真実
  • 4
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 5
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 6
    なぜ脳は、日本的「美」に反応する? 欧米の美とは異…
  • 7
    「溶けた金属のよう...」 ヨセミテ国立公園で「激レ…
  • 8
    保険料を支払うには収入が少なすぎる...中国、進まぬ…
  • 9
    プーチンに迫る9月総選挙の暗雲
  • 10
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 6
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 7
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 8
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story