ニュース速報
ビジネス

英製薬アストラゼネカ、米国への上場移転を検討=英紙

2025年07月02日(水)10時03分

7月1日付の英タイムズ紙が複数筋の話として報じたところによると、英製薬大手アストラゼネカは株式の上場先をロンドンから米国に移すことを検討している。写真は同社のロゴ。米デラウェア州ウィルミントンの同社施設で2021年3月撮影(2025年 ロイター/Rachel Wisniewski)

[1日 ロイター] - 1日付の英タイムズ紙が複数筋の話として報じたところによると、英製薬大手アストラゼネカは株式の上場先をロンドンから米国に移すことを検討している。

アストラゼネカはロンドン証券取引所の上場企業の中で時価総額が最大で、実現すれば同証取にとって打撃となりそうだ。同証取はここ数カ月、上場廃止が相次いでいる上、大型の新規株式公開(IPO)を獲得し損ねている。

アストラゼネカが上場先を米国に移せば、米国に投資を誘致したいトランプ米大統領の歓心を買うことにもなりそうだ。

同紙によると、アストラゼネカのパスカル・ソリオ最高経営責任者(CEO)は内々に、上場先を変えたい意向をたびたび口にしてきた。

アストラゼネカの株式時価総額は約1560億ポンド(2130億ドル)。

同社は何年も前から英国の事業投資環境を批判しており、1月には政府の支援が削られたことを理由に、イングランド北部のワクチン製造工場に対する4億5000万ポンド規模の投資計画を撤回した。

一方、同社は過去1年間に米国への投資計画を進め、米国の投資家や議員との関係も強化してきた。米国はアストラゼネカ製品の最大市場で、今年第1・四半期の売上高の約42%を占める。

タイムズ紙によると、ソリオCEOが上場先移転を進めた場合には一部取締役や英国政府の反対に遭う可能性がある。

アストラゼネカはコメントを控えた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:金正恩氏の娘ジュエ氏、訪中同行で国際デビ

ワールド

ロシア、ウクライナに大規模空爆 ポーランドがスクラ

ワールド

ロ朝首脳会談始まる、北朝鮮のロシア派兵にプーチン大

ワールド

台湾総統、強権的な指導者崇拝を批判 中国軍事パレー
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:豪ワーホリ残酷物語
特集:豪ワーホリ残酷物語
2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 2
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 3
    「見せびらかし...」ベッカム長男夫妻、家族とのヨットバカンスに不参加も「価格5倍」の豪華ヨットで2日後同じ寄港地に
  • 4
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 5
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 6
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 7
    Z世代の幸福度は、実はとても低い...国際研究が彼ら…
  • 8
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 9
    トレーニング継続率は7倍に...運動を「サボりたい」…
  • 10
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 3
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 6
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 7
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 8
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 9
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 10
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 1
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 6
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中