その中で、あえて「難民と言わないこと」にこだわる日本の姿は異様にしか見えない。
もちろん、実際の保護に当たって、難民条約上の認定(条約難民と呼ぶ)とは異なる形での保護となる人も出てくるだろう。だが、そのこととウクライナから逃れる人に対して一律に「難民ではありません」と言い切ることは全く別の話だ。
条約難民に準ずる保護の在り方も含め、各国がどうにかして保護しようとする姿勢の前提にあるのが、彼らが戦争によって命を脅かされた難民であるという共通認識ではないだろうか。
戦争は戦争だし、難民は難民だ。
その当たり前の認識を曇らせる言葉の使用には注意深くありたい。言葉の選択は時に極めて政治的だ。
<2022年3月29日号掲載>