日本のGDP「4位転落」は危機的状況...最大の問題は、「一喜一憂する必要なし」という認識の甘さだ
購買力平価という「別のモノサシ」を持ち出す間違い
もし経済界が主張しているように、購買力平価で全てを評価するのであれば、「かつて日本の1人当たりGDPは主要先進国の中でトップだった」といった類いの話は全て否定されてしまう。
これまで日本の産業界は全て名目値で議論してきたはずであり、都合が悪くなると別のモノサシを使うというのは、文明国家としてあってはならないことである。
資本主義社会では、経済界が状況を正確に認識する一方、政府の認識が甘いという事態がよく発生するが、今の日本はまったく逆の状態となっている。社会をリードすべき経済界がこの状況では成長など望むべくもない。
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