コラム

いま「消費増税」に一利なし...まずは「過剰な優遇」受けてきた「聖域」の改正を

2022年11月08日(火)17時52分

日本企業は内部留保を過剰にため込んでおり、本来行うべき設備投資を行っていない。これは企業としての責任を果たしていないばかりか、日本経済が低迷する元凶の1つとなっている。

安倍政権の発足以降、政府は3度も法人減税を行っており、日本の法人税率はかなり低くなった。優遇税制もたくさん存在しており、大企業を中心に過剰な支援を受けているといっても過言ではない。法人税を元の水準に戻すだけでも相応の税収を確保することが可能であり、これに企業の先行投資を促す税制改正を組み合わせれば、税収増加と企業の設備投資の拡大、そして経済成長を同時に実現する道筋が見えてくる。

もし消費増税について本格的に検討するということであれば、まずは法人税の在り方について十分に検討してからである。こうした議論がないままに消費増税の話だけが進むのであれば、安易な税収確保が目的であると批判されても致し方ないだろう。

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プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネスなどの分野で執筆活動を行うほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『スタグフレーション』(祥伝社新書)、『本気で考えよう! 自分、家族、そして日本の将来』 (幻冬舎新書)など著書多数。

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