政権が不安定だと「株価は上がる」?...参院選・与党大敗も「株価が急上昇」したシンプルな理由

レオス・キャピタルワークス代表取締役社長 藤野英人氏(YouTubeチャンネル「お金のまなびば!」より)
<石破政権は不安定だが、マーケットはそれをポジティブに捉えている。プロ投資家に聞いた、政権と日本株の行く末は?>
「与党崩壊のスイッチが押された」──。今回の参院選での自民党の大敗を受けて、資産運用会社レオス・キャピタルワークス社長の藤野英人氏はこのように語っている。
総理自身の進退も含め、石破政権はより一層不安定なものとなったが、その一方で日経平均株価は最高値に迫る動きを見せている。これは一体なぜなのか。
本記事では、同社が運営するYouTubeチャンネル「お金のまなびば!」の動画「参院選で与党が大敗したのに株価は急上昇?」(2025年7月25日公開)の内容から一部を紹介する。
今回の参院選について「与党は頑張ったという見方もあるが全然そうではない」と藤野氏は振り返る。見逃せないのは、2022年の参院選で与党(特に自民党)が大勝していた点だ。
現在の与党の議席の多くはこのときの選挙で獲得したもので、3年後、2028年の選挙で当時と同等の議席数を与党が確保できなければ、過半数を大きく下回ることになる。
今回、国民民主党や参政党など新興政党が躍進したのは、既存の政党の枠組みへの国民からの「ノー」であり、このままいけば3年間で与党が崩壊する、というのが藤野氏の見立てだ。